clamp talk : YUKI from JUDY AND MARY
kahala and YUKI in talking.
talk
華原:
YUKIさんは、どういうきっかけで音楽をやろうと思ったんですか?
YUKI:
うーんと、えーとね、何だろうな? あの、気付いたときには、こたつの上で歌ってたんで。
華原:
えっ?
YUKI:
こたつの上。こたつの上で、親戚の前とかで歌ってたからなぁ。父親がすごく音楽が好きで、それでよく聞いてて、で、一緒に。うち北海道だったんだけど、北海道でスキーに行く時に車で必ず歌いながら行ったり、父親と一緒に。オフコースとか、アリスとか。アリスとかなんてわかる?
華原:
オフコース? アリス?
YUKI:
わかんないんだ?
華原:
オフコースは知ってます。はい。
YUKI:
知ってる!? そう、とか歌ってて。その頃からもうなんか歌はすごく普通だったんだよねっていうか、今も普通なんだけど。私、曲書けないから、でもなんか音楽は。
華原:
詞は書くんですよね。
YUKI:
うん、詞は書くけど、詞っていってもすごくなんか。毎日日記とか書きませんか?
華原:
あ、えぇと、書く時もあります。
YUKI:
ねえ。なんか私、すごいムカついたりとか悲しかったりとかすると、友達に電話とかするよりも、ノートに何ページとかのほうで。そういうのがずっと普通だったから、詞も普通に書いてて。だから曲はぜんぜん書こうと思ったこともなくてね、うん。メロディーとかあんまりわかんないんだけど。ただあと、その歌詞を自分で歌うって思ったのは、高校に入ってからかな。それまでは、自分が歌詞書いて、それを歌ってライヴやるなんてとかはぜんぜん思ってなかったんだけど、高校の時に友達がギターやってて、「歌う子いないからちょっと手伝って」って言われて。それで歌ったのが初めて。ちゃんと生演奏の中で歌うっていうのは。それまではやっぱカラオケ、うちにあったカラオケとか。
華原:
家にあったんですか?
YUKI:
そう、家にあったの。こういう、なんかすごいね、今みたいにちいちゃくなくて、すごいでっかいカラオケ。
華原:
セットで?
YUKI:
うん、セットで。えぇとね「なごり雪」とかね。「なごり雪」とかって、わかるかな?
華原:
「なごり雪」って? えぇと……。
YUKI:
イルカさんのね。
華原:
イルカ? イルカ?
YUKI:
そう。
華原:
イルカさん?
YUKI:
イルカさんって、歌うたう女の人がいるんだけど、彼女の歌とか。あと、その頃とにかくフォークのしかもカセットのこんなでっかいやつで、ガチャーンって入れる、なんかビデオみたいなやつだったんだよね。それをガチャンガチャーンとかって、4曲とかそれに入ってて、それで歌ってたぐらいだったから生演奏は初めてだった。音でかくてびっくりしたんだけど、すごい楽しかったの。
華原:
でも、高校時代の時にそういうバンドみたいのを組んで、すごい評判が「うまい!」って。
YUKI:
「うまい!」って? うーん?
華原:
「うまい!」って、書いてありました。
YUKI:
「うまい」? うんとね、けっこうね、すごい本気のバンドじゃなくて、けっこう適当な感じだったから。もう周りにもっと本気でやってるバンドもたくさんいて、やっぱりそっちのほうがお客さんはちゃんとついてて。私ぜんぜん練習にも行かなかったから。
華原:
練習?
YUKI:
そう。で、ライヴの当日に彼氏のところで寝てて。
華原:
え!? 彼氏の所で?
YUKI:
うん、寝てて。で、朝起きて、雨が降ってて。で、野外のライヴだったから、「あ、今日雨だからないな」と思ってそのまま寝ちゃって。で、そのあとライヴがじつはあって、すごい怒られたりとか、メンバーに。って、すごいなんか不真面目にね、やってた。
華原:
ふーん。でも、なんか不真面目な人には見えない。
YUKI:
だからあんまりお客さん付かなかった、ぜんぜん。「なんか歌ってる人がいるよねー」ぐらい。
華原:
え? そんな。
YUKI:
もっとすごい、まあ今だったらあのGLAYとか、同じ函館のそういうバンドで何個かあるうちのすごい人気あるひとつで、。GLAYとかすごい真面目にちゃんとやってたから、お客さんも100人、200人とか本当、付いてて。
華原:
あの、すいません、GLAYの方と出身が一緒なんですよね。
YUKI:
そうそう。函館で。
華原:
函館。
YUKI:
うん、そうなの。
華原:
その頃からもう仲が良かったんですか?
YUKI:
うん。
華原:
あ、そうなんですか。
YUKI:
仲が良かったっていうか、えぇとね、友達のっていうか、函館のバンドシーンもけっこう大きくないから。すぐこう、ライヴハウスも2つ3つしかなくて、それでよく会うから。
華原:
すぐ広まるっていう感じ?
YUKI:
そうそうそう。だから、すぐ友達になれるっていうか、知り合いになって。それで友達と仲良くて、それで打ち上げかなんかで一緒になって、それでお互い。お互いじゃないわ、私は「プロになる」なんて言ってなかったからな。でもGLAYは「プロになる」とか言ってて。すごいなぁと思って。で、先に東京に出て。私は、なんかフラフラしてたよねぇ、ずっと。
華原:
フラフラして?
YUKI:
うん。18の頃とかって、フラフラしてた? 19の頃とか。
華原:
18、19?
YUKI:
もう仕事してたかな?
華原:
ううん。あ、アイドルやってました。
YUKI:
アイドルやってたんだ。
華原:
水着着たりとかしてました。
YUKI:
あ、でもやっぱり仕事してたんだよね。
華原:
仕事っていうか、なんか本当は歌が歌いたいんだけど、そこに行けなくて、それで。
YUKI:
最初からやっぱ?
華原:
脱いでたの。脱いでたっていうか、全身ヌード写真集出したとか、なんかそういうんじゃないんですけど、うん。
YUKI:
でも、ちゃんと写真とかグラビアのほうやってたの?
華原:
グラビアとかやってました。
YUKI:
でもすごい歌いたかったのね?
華原:
歌いたかったんです。
YUKI:
でも行けなかったのね?
華原:
行けなかったの。そこの世界に行けなかったの。
YUKI:
でも、そういう仕事してたでしょ? 私、仕事しないで遊んたから。もう本当になにも。「何やろうかなぁ?」と思ってもぜんぜん見つからなくて、本当「歌を歌おう」ってその頃はぜんぜん思ってなかった時で。プロになろうとか。本当、うんっと、短大、2年間ぐらい行って。
華原:
あ、短大。
YUKI:
うん。行って、ぜんぜん目的なく遊んで。すごい、老化現象。
華原:
老化現象?
YUKI:
うん。もう、すごい一気に年取っちゃって。なんかね、あの頃より若いと思う、今のほうが。
華原:
可愛いですよね。顔がなんか童顔ですね。
YUKI:
へ?
華原:
笑った顔が好きなんです。朋ちゃんは。
YUKI:
本当? 歯すごいでしょ、でも。歯。
華原:
は?
YUKI:
そう、私、歯がね、すごいの。
華原:
歯?
YUKI:
こんなね。
華原:
でも、可愛いですよ、すごい。
YUKI:
本当? ありがとう。
華原:
いつも、あの、歌うときに着てる衣装とかは、全部YUKIさんがデザインしたりとかしてるんですか?
YUKI:
うん。えぇと、一応、絵で。それもまた絵なんだけど、絵を描いて、「今度の曲はこういうイメージで、こんなスカートで」って。今歌ってる「ラバーソウル」っていう曲は、マイクと手を合体させたくて、それで。
華原:
マイクと手?
YUKI:
そう。こう指を組んであって「赤い糸で結ばれてるのよ」っていうことを言いたくて、赤いのでグアーッって結んで歌ってるんだけど。そういうのも毎回「赤い糸で結びたいので毛糸モヘアよろしく」とか、そういうの描いてFAXして。いつも、それで服選んでます。
華原:
あ、そうなんですか。
YUKI:
今日とかはわりと、どうだったかな? 今日のはわりと「可愛いのよろしく」とか,そういうのだったかな? でもなんかイメージの絵とかは描きますよ。
華原:
やっぱりその、歌う曲ひとつひとつで、そうやってきちんと自分のプロデュースして。
YUKI:
うん、なんかイメージ。やっぱり詞のね、イメージがすごいあるし、うん。だからなるべく1曲をいろんなところで、テレビでもね、歌うときは同じイメージで服持ってきてもらってるかなぁ。楽しいよ、すごく。
華原:
いつもあれですね、歌う時とか可愛らしいですね。
YUKI:
ああ? 言ってから、なんかすごいニヤッとするね、なんかね。ニヤッとね。
華原:
あ、ダメですか?
YUKI:
いや大丈夫。いいけど。ありがとう。褒められた時ってね、「ありがとう」ってね、言わなきゃね。
華原:
ありがとう。
YUKI:
うん、ありがとう。嬉しいです。
華原:
うん。いつも、あの、すごいですね。かつら。
YUKI:
うん、そうね。つけ毛とかすごい好きだから、つけ毛つけたりとか。
華原:
可愛いですね。
YUKI:
やったりとか。あんまりしないよね、朋ちゃん。
華原:
うん、でも。
YUKI:
いつもサラサラ。私、サラサラじゃないのね、見てわかると思うけど。それでグワァッと多いから、なんていうのかな? 作りたくなるのね。でっかくとか、いろいろ。すごい変えたりとか好きなの。だから、今日この髪だったらKIKCHYさんに「普通だね」って言われて。
華原:
あ、私もそう思いました。
YUKI:
そうか。あんまり本当の髪がもうわからないって言われたりするのね。
華原:
これは地毛ですか?
YUKI:
そう。これは本物。本当。ちょっと鳥が生まれそうなぐらいでっかいね。でもね、なんかまたね。
華原:
鳥が生まれそうなぐらい?
YUKI:
そう。美容室とか行って、「髪の量、多いですね」って言わないんだよね。なんかね、「密集してますねぇ」って言われるのね。
華原:
え? 密集?
YUKI:
「お客さん、密集してるねえっ!」って。
華原:
「お客さん」って。そんな、「お客さん」って言われるんですか?
YUKI:
うん、言われる。もう「お客さん密集してるねえっ! 髪が!」って言われて、「ちょっとすいたほうがいいよ」って言われるんですけどね。でもまあ。
華原:
普通に美容院とか行くんですか?
YUKI:
美容院好きじゃないのね。だからあんまり行かないんだけど、たまにもうどうしようもない時に、うちの近くのなんか美容室とか、「ナントカ美容室」「ハナコ美容室」とか、そういうとこあるじゃない。そこにワァー駆け込んで、すごい嫌な顔されて。「予約は? あんた」って言われて、「いや、ないです」「時間がないんだよ!」って言われて。
華原:
そんなこと言うんですか?
YUKI:
そう。でも「すいません。ちょっとだけでいいんで切って下さい」って言って切ってもらったりはするけど。あとはね、行かない。エステとかは、すごい楽しいんだけど。
華原:
エステって顔のエステとか? 体とか?
YUKI:
顔とか、そう。今日も行ってきたんだけど。
華原:
あ、そういうの好きなんですか?
YUKI:
そう。すごい楽しい。もう楽しい。行かないの? 行かない?
華原:
私ですか?
YUKI:
なんか、塩もみとかさ。塩もみじゃないけど、何かこんなんあるやん。なんかこういう、こするの。なんかね。足とか。私、足とかむくみやすいからよくやってもらう。
華原:
今日、気持ち良かったですか?
YUKI:
うん。今日も寝てきたわ。ぐっすり。ぐっすりちゃん。寝てOKと思って。何の話からだっけ? そう。エステには行けるんだけど美容室は緊張してあんまり行けない。うん。あんまり髪の毛洗ってもらったりとかって好きじゃない。
華原:
あ、好きじゃないんですか? 私は大好きですけど。
YUKI:
髪の毛洗ってもらうの?
華原:
なんか。
YUKI:
え? なになに?
華原:
なんか、気持ち良くない?
YUKI:
ああ、なんかね、私ね、緊張する、すごい。
華原:
緊張する?
YUKI:
なんかね、洗ってる人の脇の下とか見えるでしょ。それがこう、「見ちゃダメ」と思うんだけどね。「君、処理、処理」とか思ってね。すごいなんかね、こうちょっとなんかね、女の人とかだとね。
華原:
女の人だと?
YUKI:
すごいドキドキね、するんだよね。
華原:
ドキドキとする?
YUKI:
あんまりなんかダメね。なんかね。でも、好きな人に洗ってもらったりとかは、気持ちいいね。
華原:
好きな人。
YUKI:
「洗って。や〜ん!」って。洗ってもらったことない? あれ? しない?
華原:
あ、いえ、ちょっと待って下さい。
YUKI:
洗ってもらってるんでしょ。
華原:
いえ、違う。今ちょっと一人ぼっち。
YUKI:
違うの? 一人ぼっちなんだ。
華原:
お留守番。
YUKI:
お留守番なのね。
華原:
好きな人っていうのは、男の人?
YUKI:
いや、さすがに女じゃないよねぇ、やっぱりねぇ。
華原:
あ、そうなんですか?
YUKI:
うん。女の子も好きなんだけどね。
華原:
あ、そうなんですか?
YUKI:
うん。でも友達とワアーッて遊ぶのもすごい好きだから。友達すごいねぇ、うち男も女もみんななんかねぇ、総勢どのくらいかな? 10人ぐらいかなぁ? になる仲間がいて。で、そこの家に行くと、もうみんないるみたいな。誰かいなくても誰かいるみたいな。もう男も女もいっぱいなんだけど、でもみんなすごい大好き。すごいほっとするかな。
華原:
ほっとする。
YUKI:
うん。みんなすごい大好きかな。
華原:
うーん。なんか。
YUKI:
ま、そことべつに好きな人もちゃんといるけど。
華原:
好きな人も。
YUKI:
でも、友達も好きな人がたくさんいる。うん。なんかそういう、仲間でドカーンとかないの?
華原:
仲間?
YUKI:
なんか、ティッシュペーパーを原宿にまいて歩いたりとかしない? それは私もしないけどね。
華原:
なんでティッシュペーパーなんですか?
YUKI:
なんとなく。なんとなくだったんだけど。
華原:
悩み事とか。悩んじゃったりとかして。なんかでもそんな姿、想像できないですね。
YUKI:
あ、私? ああ、でもけっこうウジウジするほうなのね。わりとウジウジっていうか、うーん? なんて言うのかな? 「なんでこういうふうになるんだろう?」とかね。「なんでこんなすんなりもっとみんな楽しくいけないわけ?」とかそういうふうなイライラは感じたりはするけどね。例えば、まあ自分もそうなんだけどニュース見たりとか、誰かに会ったりした時に「なんでこうなのかなぁ?」って考えてあんまり寝れない時はあるけど。でも自分で「もう駄目で駄目で」っていうのは、あんまりない。
華原:
ふーん。
YUKI:
それはね、なんか最近、最近特にね、そういうのなくなってきてるね。「そんな暇ないなぁ」って感じ。
華原:
あ、すごいですねぇ。
YUKI:
うーん、もっと「たのしくたのしくやさしくね」って感じ
華原:
あ、ありがとうございます。
YUKI:
あれ? 私抜いて。だっていいもん。「たのしくたのしくやさしくね」。本当。これ。マジ君。
華原:
褒めて頂いてありがとうございます。
YUKI:
いや、ぜんぜん。だって「そうじゃないとねぇ」って思うもん。
華原:
思います?
YUKI:
鼻の穴、今ガーンガーン拡がってったよね、今ね。なかなかいいね。
華原:
あ、そうですか?
YUKI:
なんか私も「ああいうの書きたいな」って、思ったもん、だって。やさしく、なんか自分好きで、私、自分好きだし、好きなんだけどやっぱり。
華原:
自分が好きっていうのいいですね。
YUKI:
うん。これ、仲の良い友達が言ってたんだけど、「すごいやさしく、人にもやさしく、自分にもメチャメチャやさしく。なんか、それでいいやん」っていうね。なんかそれでいいなってすごく思うんだよね。なんか、やさしくやさしく、たのしく。
華原:
たのしく。
YUKI:
うん。だってあの、なんていうのかな?
華原:
いや、べつにね、私のことではいいんですよ。
YUKI:
あ、いいんだ。こう、のけとくんだ。いや、でもなんかちょっとね、言いたかったんだけど。今日、会ったら言おうと思ってて。そのタイトルとかのことは絶対に言おうと思ってたの。涼しくなってきました。
華原:
あ、はい。よかったです。
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