clamp talk : 松雪泰子
kahala and matsuyuki in talking.
talk
華原:
じゃあ、乾杯しますか。
松雪:
はい。では、はじめまして。
華原:
はじめましての乾杯です。
松雪:
乾杯。
華原:
いただきます。
松雪:
いただきます。なんか、まだ何にもしてないのに、いきなり飲んじゃっていいのかな? って感じですね。
華原:
いや、いいんじゃないかと思うんですよね。
松雪:
あ、本当に? 飲むんですか? お酒は。
華原:
いや、飲まないですね。
松雪:
あら!?
華原:
嘘です。
松雪:
またぁ。
華原:
今はダメなんですけどね、飲んだら。いや、飲んでますよ、今。
松雪:
いや、飲んでますよ。
華原:
飲んでますね。今日は音楽の話を聞きたくて来ていただいたんですけれども。
松雪:
はい。
華原:
2年前にデビューしてるんですよね。
松雪:
そうなんですよ、じつは。
華原:
2年前にデビューして、そしてシングルが8枚にアルバムが2枚ですね。
松雪:
はい、そうなんですよ。何気に。
華原:
何気なんですか? それは。
松雪:
どうなんでしょうね? 何気だとよく言われることが。「あれ!? 歌ってるんですか?」みたいなのありますけどね。
華原:
「あれ?」みたいな。
松雪:
そうですね。
華原:
あの、ライヴとかいろいろ8月に。赤坂BLITZとかで。
松雪:
ええ、はいはい、そうなんですよ。今年、初めて何でしょう? 全部で5箇所だったんですけど、ライヴをやったんですよ。で、最後がBLITZだったんですけど。そうですね、ちょっと初めてだったんですけど、すごいライヴ大好きなんで楽しかったですけどね。
華原:
あ、そうなんですか。楽しかった?
松雪:
うん。
華原:
いや、ちょっとね、2個年上ですよね。なんで、ちょっと年上だから緊張しちゃってるんですけど。
松雪:
そうですか?
華原:
いいですか? タメ口きいて。
松雪:
あ、もうぜんぜん大丈夫です。
華原:
すいません、失礼します。じゃあ、そのライヴは成功しました?
松雪:
うーん?
華原:
自分としては納得したライヴだったと?
松雪:
うーん? そうですね、うん。まあ、いろいろあったんですけど。
華原:
いろいろ?
松雪:
うん。まあ、それなりに。まあ、納得まではいかないですけどね。常になんかいつも「あ! あそこが」とか何か気になったりはするけど、最終的には、まあ良かったかなっていう感じでしたけど。
華原:
お客さんから熱いメッセージみたいの受けました?
松雪:
そうですね。なんかわりとね、女の子がすごく多かったんですよ。なんで、熱いメッセージをもらったかどうかは、ちょっとよく覚えてないんですけどもらったんでしょうかね? もらったと思います。やってる時って、けっこう忘れちゃったりしませんか?
華原:
自分の世界に入っちゃう?
松雪:
うん、盛り上がっちゃってて。
華原:
ああ、そうなんだ。だけど。あの、私も正直に言って、いろいろなテレビに出てるじゃないですか、女優として。「白鳥麗子でごさいま〜す、オホホ」みたいな。もうすごい好きだったんですけど。
松雪:
あ、そうですか。
華原:
はい、好きなんですけど、そういうイメージがすごく強くて。そして、女の子からもすごく人気があるでしょ。どちらかと言えば、男の人よりも女の人に人気があるっていう松雪泰子さん、みたいな。
松雪:
そうですね。なんででしょうね?
華原:
綺麗だからじゃないですか?
松雪:
いや、そうですか? わかんないですけど。なんかね、逆にね、仕事始めた頃に、なんかね、何だろうな? あんまり何て言うんでしょうね? 女を武器にしたりするのがすごい嫌だった時期があったんですよ。すごい頑なに思ってた時期が。あります? ありました? なんか18ぐらいだったんですけど、私がデビューしたのは。なんか頑なにね、変にそういうふうに思ってた時期があって。「そういうアピールは一切したくない」なんて思ってた時期があったんですよ。で、なんか「そうじゃなくてやれないんだったら、私はきっとやれないんだわ」なんて、なんかわけのわかなんないこと思ってたりとかして。そういとこなのかな? なんかあんまりそういう何だろう? 女性らしさとか、なんかフニャッとした感じとかを出さないように、出さないようにしようとかって逆に思っていたのがそうなったのかな? なんて後で思ったりはしたんですけど。どうですか? そういうのは。
華原:
あ、難しい。
松雪:
難しい?
華原:
でも、すごいわかりやすい。難しいけどわかりやすい。
松雪:
そういうふうに思ったこととかは?
華原:
ありますね。女を武器にするっていうか。
松雪:
なんかね。
華原:
良くない。
松雪:
なんかね。
華原:
良くないなぁっていうのは。
松雪:
なんででしょうね? っていうかね、あんまりね、女の子に生まれたのがね、私の中では「なんで男に生まれなかったんだろう?」って、すごい思ってた時期がすごいあったんですよ。
華原:
そういう時期があった? でも、今は女に生まれて?
松雪:
どうでしょうね?
華原:
どうでしょう?
松雪:
微妙。微妙ですね。
華原:
微妙にちょっと?
松雪:
うーん? どうなんだろう? あんまり最近そういうこと考えないけど。でもやっぱり男が良かったなぁ、なんてぜんぜん下らないんですけど、思うことはよくありますけどね。
華原:
でも、しょうがないよね。
松雪:
そう、そうなの。ぜんぜんしょうがないんだけど。
華原:
でも、ある意味こういうお仕事、こういう世界に入って、自分が男って思っちゃってる部分てありませんか?
松雪:
うん、あるある。
華原:
もう男になって、もうさらけ出してやらなくちゃいけないっていう時ってないですか?
松雪:
あるある、ありますね。
華原:
私は、女優とかそういうことはやったことないんでわからないんですけども、歌を歌うことしか出来ない人なんでわからないですけど、そういう環境のなかで、時たま「自分は男だ!!」って思ってなり切ってる時があるんですよね。
松雪:
そうですね。なんかね、ある種、捨てないとやれない感じはありますよね、なんか表現する時って。歌を歌うにしても、お芝居するにしても。わりとなんか、やってる時ってそういう意味では性を超越してる部分はあるかなっていう気はするけど、男とか女とか関係なく。
華原:
すごい人ですね。でも、女優としてテレビに出る松雪泰子さんは、必ず視聴率が高いっていうふうにスタッフの人がみんな言ってましたよ。
松雪:
そうですか? ぜんぜん知らない。そうなんですか? いや、それはでもとても嬉しいことというか。
華原:
みんな苦しめられてるって言ってました。
松雪:
え? 何ですか? それ。
華原:
視聴率が高くて。松雪さんが出ると他の番組が苦しんでるって。
松雪:
そうなんですか?
華原:
もうメチャクチャ視聴率が良くて。で、スタッフの人がみんな悩んでますよ。
松雪:
悩んでるんですか?
華原:
悩んでる。頭を抱えてた、さっき。
松雪:
そうなんですか? そうなんですか?
華原:
はい。あの、ナントカの保健室。
松雪:
ああ、はいはい、はい。
華原:
で、あの、言ってましたよ。
松雪:
本当ですか? ぜんぜんわかんないんですけど。そういうのってね、ぜんぜん見なかったりするんですよ。だからよくわかんないんですけど。それは私がいけないことしてるんですか?
華原:
いや、いけないことじゃないと思いますよ。あ、いけないこと言っちゃったのかな? 朋ちゃんが。すいません。
松雪:
多分、大丈夫。大丈夫ですよね?
華原:
「HEY!HEY!HEY!」の裏だって聞いたんで。裏番組だって言ってたんで、すごいみんな苦しんでる。
松雪:
そうなんですか。
華原:
はい。
松雪:
そうかそうか。
華原:
素晴しいですね。
松雪:
何か楽器やってると楽しいですよね。
華原:
ピアノの他に何かやってらっしゃいます?
松雪:
ピアノの他はね、ギターをね、練習してるんですけどね。
華原:
あ、ビデオとかでもギターを。あれは?
松雪:
いちおう弾いてるんですけど。ビデオですか?
華原:
ビデオでやってたじゃないですか。
松雪:
あれは多分、違う人の手だと。
華原:
違う? やっぱり違う人の手だよね。私もあんなにごっつい手してないと思ったんですよね、私も。
松雪:
いくらなんでも、あんなにガタイは良くないかな、みたいな。あれはまた違うんですけどね。でもね、自分でギターをね、買ったんですよ、去年。
華原:
すごいですね。
松雪:
あ、違う。今年に入ってからかな? で、楽器そうやって買ったりもらったりとか、近くにあるとなんかやりますよね。
華原:
やりますね。
松雪:
だから、私もちょっと曲を聞きつつコードパクってやってみたりとかやってるんですけどね。
華原:
カッコいい。
松雪:
カッコよくないですよ。
華原:
めちゃくちゃカッコいい。
松雪:
いや、だからライヴでやれるぐらまでにはね、やりたいなぁなんて思って。けっこう暇な時はよくやってますけどね。
華原:
すごいカッコいいですね。
松雪:
いやいや、いやいや。なかなか難しいですよ。
華原:
難しいですか?
松雪:
うん、そうですね。
華原:
あと、詞を書くよりも曲を書くほうが簡単だっていうふうに。
松雪:
簡単っていうか、曲を作るほうが好きかなっていう。
華原:
曲はすぐ出来るけど、詞を書くほうが難しいっていうふうに。
松雪:
うん、わりとそうですね。割合的に言うと、そうかもしれない。
華原:
でも、それってすごいですね。
松雪:
そうですか? いやいや、なかなかでもどっちも難しいんですけどね。
華原:
ピアノでまず曲を作るんですか? 自分の中で想像してピアノを目の前にして。
松雪:
そうですね。けっこうね、鼻歌とかでやっちゃう場合もあるし。まあ、そこからなんかキーボードに向かってちゃんと形にしたりとか。
華原:
シンセとか使います? シンセっていうか。
松雪:
うん、使います。いちおうそうですね。うちでやれるようなのはありますね。
華原:
あ、そんな人だったんだ。ぜんぜんわかんなかったんですよ。やっぱり女優のほうがついふうにとられるから。
松雪:
そうですね。
華原:
だから部屋にピアノがあったり、ギターを買ったとか、そういう印象っていうのは、やっぱりみんなもないと思うんですよ。
松雪:
うん、そうだと思う。
華原:
だけど、そういう一面を持っていて。
松雪:
そうなんですよね。だから、わりとそういうところってそうですね。わりと多分、知らない人のほうが多いんじゃないかなと思うんですけどね。わかんないですけど、そんなに多分ね、ヘタクソだから、なんか自分の言葉だったりとか、自分が思う感じとか出ない時とか、ウマく表現できないんじゃないかなと思うんですけどね。ただ、ものを作ってる時はすごい楽しいですね。曲でもそうだし。まあ、曲だけじゃなくて料理とかも好きなんですけど、なんか作ってるとすごい楽しいんですよ。
華原:
作るのが好きなんですか?
松雪:
うん。
華原:
料理ってどんなの作ったりするんですか?
松雪:
あのね、食べるの大好きで。
華原:
あね食べるの大好き?
松雪:
すみごい大好きなんですよ。で、そうですね、よく作るのはイタリアンが多いですね。
華原:
イタリアン。
松雪:
パスタとかですけど。あとはなんか、つまみとか。
華原:
いや、イタリアンって言われても、私はやっぱり香月のラーメンかなって思っちゃうんですけど。
松雪:
イタリアンで香月のラーメンっていうのは。
華原:
ぜんぜん違いますね。
松雪:
香月のラーメンも美味しいですよね。
華原:
知ってます?
松雪:
知ってますよ。どこの香月行きます?
華原:
恵比寿が本店ですよね。
松雪:
恵比寿。そうですよね。恵比寿うちが近いんでよく通りますよ。
華原:
もう私、一人で食べてますから。
松雪:
本当に?
華原:
夜中の2時3時とか。
松雪:
なんかね、ぜんぜん関係ないんですけど、うちの弟が、なんかどこかで見かけたとか言ってましたよ。
華原:
え? ラーメンとか食べてるところ?
松雪:
違う、違う。なんかね、どこだったかな? コンビニかなんかで。
華原:
あ、立ち読みとかして?
松雪:
確か。うちの弟も音楽をやってるんですけど。
華原:
あ、弟さんが音楽を?
松雪:
そうなんですよ。ユニットでやってるんですけど。
華原:
芸能界で?
松雪:
そうなんですよ。
華原:
あ、そうなんですか。
松雪:
うん。で、けっこう仲良しで、よくね、遊んだりしてて。
華原:
ユニット名とか出しちゃっても?
松雪:
多分、大丈夫ですけど。レイジーナックっていうユニットでやってるんですけど。
華原:
あ、そうなんですか。兄弟は二人?
松雪:
えぇとね、弟が二人。で、一番下がやってるんですよ、7つ下なんですけど。
華原:
7つ下っていうと?
松雪:
まだ18歳。
華原:
18歳。
松雪:
ぜんぜん関係なかったですよね。
華原:
いや、すごいびっくりしました。そう、コンビニとか私、立ち読みとかね、3時間とか余裕でしますから。
松雪:
楽しいよね、コンビニね。
華原:
コンビニは楽しい。
松雪:
私もね、すごい好きで。入るとね、とりあえずね、端のほうからずっといろいろ見て「これ、何だろう?」とかって。立ち読みいいですよね。
華原:
立ち読みはいいと思いますよ。
松雪:
私もよくやりますよ。
華原:
けっこう男っぽいですね。
松雪:
オヤジなんですよ。
華原:
ああ、なんかそれも噂で聞きました。
松雪:
そうそう。なんかもうちょっと女の子らしくしようかなとか思うんですけどね。
華原:
いや、充分女らしいですよ。
松雪:
あ、そうですか。いやぁ、そうですか。
華原:
美しいですよ。
松雪:
いや、こういう時はまだね、そんなに。一回飲むと多分、どんなにオヤジかわかると思いますよ。
華原:
いや、そうだと思ってね。
松雪:
あ、それでビールを用意してるんですね。
華原:
プライベート多き女。
松雪:
なんですか? それは。プライベート大切ですよね、でも。
華原:
プライベートは大切ですよ。まあ、恋愛多き女としても有名ですね、松雪泰子さんは。
松雪:
そうですね。ぜんぜん自分では意識してないんですけどね。
華原:
あ、意識はしてないんですか。
松雪:
うん。まあ、多いっちゃあ多いんでしょうかね? どうなんでしょう? とりあえずそれは、それぞれに一生懸命なんですけどね、常に。
華原:
常に一生懸命。
松雪:
うん。でもなんかそういうふうに書かれていたりしているらしくて。私も、ぜんぜんそういうの見ないんですよ。テレビも見ないんですよ、あんまり。で、なんかぜんぜん逆に周りに「大丈夫?」とか言われて「何が?」みたいな感じだったんですけど。このあいだ見て「ああ、そういうふうにいっぱい出ているんだな」って思ってたぐらいなんですけどね。
華原:
あの、私も一回あるんですよね。友達だったっていうか、ぜんぜん遠い友達だったんですけど、男の子となんか写真撮られて、それですごい怒られて。
松雪:
それはびっくり。
華原:
っていうことはありますけどね。
松雪:
何にも関係ないのに撮られちゃうとちょっとびっくりしますよね、それはね。
華原:
でも、恋愛すると女は綺麗になりますよね。
松雪:
そうですね。なんかやっぱり何だろうな? 何かもの作ったりとか、例えばみんな日々の生活の一部として仕事があれば恋愛もありプライベートもありっていうのが、なんかちゃんとバランスが取れていたほうが女の子とか特にそうだと思うしね。なんか潤いというか、わかんないけど。なんかね、そういうエネルギーとかってやっぱり絶対大事だと私は思いますね。
華原:
あ、そういう方なんですね。潤いの一滴が必要だと。
松雪:
なんか、そういうとなんかすごいあれですけど。
華原:
ダメですか?
松雪:
大丈夫ですけど。何だろう? まあ、人間として普通にあるべきことだから。
華原:
そうだよね。普通なのにね。
松雪:
ですね。
華原:
そういう一面もあると。
松雪:
でも、わりと日々思うように生きていることが一番ベストだなぁと思いますけどね。なかなかそうも行かないこともあるからこそ、出来る時は出来るだけそうしたいなというか。
華原:
でも、いいですね、そういう考え方はね。
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