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Vol.65

CLAMP TALK


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CLAMP TALK :内田有紀



中居=中居正広
内田=内田有紀

中居:
最近、自信付きました?

内田:
自信?ある意味付きましたね。

中居:
最近、ちょっと変わりました?

内田:
はい。

中居:
最近なんか、伸び伸びしてますよね。

内田:
そうですね。そうですか?

中居:
うん。

内田:
うん。伸び伸びしてるんですよ、すごく。何に対しても。

中居:
なんかすごくね、あの、お芝居もちろんそうですし、歌でもそうですし。伸び伸びって言ったらね。お芝居だったら、その役柄のあれもあるんでしょうけども、なんか自分の好きなように。好きなようにって言ったら、これも言葉おかしいかもしれないですけど。なんか自分でちゃんと考えたうえで、好きなようにやってるんじゃないかなっていう。

内田:
あ、そう見えるのは、すごい嬉しいですね。

中居:
それってやっぱり、ここのとこ最近ですか?

内田:
ここ最近です、すごい。去年とかは、本当、去年の暮れぐらいですよ、なんかそういうふうに思えるようになったのが。

中居:
何ですかね?きっかけは。

内田:
あの、自分で詞を書くようになったのが、まずはきっかけなんですけど。自分の心に溜まっていたものや、何か思って考えてたことを書いてみようと思って、まず。で、それを書いてみたら、「なんだ、私ってこういう奴なんだ」とか、「こんなに情けなくても、でもこうしようと思ってるんだ」とか、なんか自然とスラスラ書けるようになっちゃって。

中居:
なんか自分でわからないところで発見が生まれちゃったりしたんだ?

内田:
すごく発見が生まれました。

中居:
書くことって大事?じゃあ。

内田:
すごい今の私には、書くことがすごい大事なことです。

中居:
え?どんなこと書くの?例えば、その時思ったこととか?

内田:
うん。

中居:
些細なこととかでも?

内田:
すごい些細なことでも。なんか、お腹が減った時なら「お腹が減った」って書くように、本当、それぐらい当り前のことでも書いてみると「あ、減ってるんだ」とか。それはちょっと違うんですけど。

中居:
わかるよ。

内田:
でも、自分が人に対して、そんなつもりはなかったけれど、なんかちょっとその人には伝わってなくて。それがちょっと、うやむやしてた時に「私はこういう気持ちだったんだ。本当は、あの時、素直じゃなかったけど」っていう。で、その人にうまく伝わらなかったことが悔しいとか。そういうのを書いてみると、またすごく自分のなかで整理がついて。

中居:
へぇー。書くことねぇ。

内田:
はい。どうです?中居さん。

中居:
おいら?おいら、書くの苦手だけど………。書くのダメ………。書かないことな いですよ。僕はネタ帳みたいになっちゃうんですけどもね。

内田:
あ、ネタ帳?

中居:
うん。面白いことを。

内田:
なんか。芸人さんみたい。

中居:
だから、面白いこと。その時の心境とか、なんか面白いフレーズだとか。書かないと忘れちゃうからね。

内田:
うん。でも、それと同じことだと思う。言葉とか感覚はその時にしか生まれないから。例えば1時間でも経っちゃったら、さっき思ってたこと、さっき悲しかったことが、なんか違うふうに変わっていくから、その時の深い悲しみが、なんか薄れてってるから。その時に、まあ、泣いてる時には書けないですけど、でも、なるべくそうやって新鮮なうちに、言葉が。お刺身みたく美味しいうちに食べる感じで。

中居:
わかる、わかる。今、シングルのB面ていうか、カップリング、自分で詞を?

内田:
書きました。

中居:
あれ、片想いの詞ですよね?

内田:
あ、そう受け取りました?

中居:
うん。なんか、すごい待ってる淋しい詞じゃないですか。

内田:
そうですね。あれは、私は倦怠期の意味で書いたんですね。

中居:
あ、そうなの?

内田:
カップルがいて、男と女がいて、その二人が付き合って、まあ倦怠期っていう時期があるじゃないですか。なんか付き合い始めて、馴れ合いになっていく。

中居:
ギクシャク、ギクシャクして。

内田:
なんか会話が止まってみたりとか。っていうことを書きたくて。だから、片想いの曲じゃないんですよ。

中居:
俺もそれが言いたかったんだよ。

内田:
嘘だぁ!!嘘ですよ。

中居:
あれ、詞っていうのは、自分が本当に今までね、小学校だったり中学校だったりで経験した恋愛のうえでの詞なんですか?それとも自分の空想だけで考えた詞なんですか?

内田:
あれは、私の自分の恋愛経験のうえで書きました。

中居:
へぇー。難しいでしょ?

内田:
え?何がですか?

中居:
だってほら、自分で思ってることとさ、例えば恋愛の話をする時ってあるでしょ。活字になると、やっぱり受け止め方も違うし、表現の仕方っていうのも、すごい変わってくると思うんですよね。

内田:
そうですね。あの、心で思ってることを書くのも、本当にやっぱり難しいんですけど。でも、まだそこまで難しいと思わなくて、素直にぶつけれるんですよ、今。ぶつけることが出来るっていうか。で、そのB面で書いた「November」っていう曲は、大きく言うと倦怠期の男女を書いたんですけど、でも、私はまだ倦怠期って言えるほど大人ではないし。でも、倦怠期っていう言葉で表わすんだったらば、そういう時期っていうのは、人間にとって必要な時期なんじゃないかなって。今までの恋愛経験で思ったんです。それはだって、例えば詞のなかで「想い出は未来を変えてくれない」っていうフレーズを自分で書いたんですけど、やっぱり思い出っていうのは、付き合い始めた時に彼は優しかったのに、付き合い始めたらだんだん自分のものだっていう安心感があって、邪険にされるっていうか。私のこと見ないで、例えば他の女の子歩いてて、「ああ、あいつ可愛い」とか言ったり。で、私なんかおいてけぼりみたいな。「前はそんなこと言わなかったのに」っていう。もう本当に子供っぽいんですけど。

中居:
些細なことだよね。

内田:
男と女のそういう些細なことで、自分がおいてけぼりになってる気がしちゃって。で、それが辛いから自分が見てるだけで、見つめてるだけで「今、つらい」って思ってるけれど、でも「見つめ合いたいんだ。結局は」って。最後は「やっぱり彼のことが好きだから、どんなに今はそうでも、いつか同じ歩調で歩けるようになるんじゃないかな?」っていう。ちょっとわけわかんなくなっちゃった。

中居:
それって過去の恋愛でそういうふうに思ったの?

内田:
ええ。

中居:
すごいな、それは。

内田:
なに?その「すごいな」って。

中居:
俺、過去の恋愛でそんなふうに思ったことないなぁ。

内田:
あ、そうなんですか。

中居:
うん。確かに倦怠期っていうか、出会った時の新鮮な気持ちだとか、出会って何ヶ月間はやっぱりすごく楽しい。もう何がどういうふうに会っても、どういうふうな会話をしても楽しかったりするじゃないですか。それが時間が経つにつれて話す会話も違ってくるし、だんだん変わってくるじゃないですか。「ああ、これが倦怠期なんだろうな」と思ったけど、「放っといても、いて楽しいんだから、これはこれでいいのか」って何も考えなかったけどもなぁ。

内田:
そうですか。

中居:
そういうの考えるんだ?女の人は考えるのかなぁ?

内田:
私はだから、まあいちおう女ですから。あの、他の女の子がどうだかはわかんないですけど。でも、私のなかでは、おいてけぼりになった気がするんですよね。一緒にいるだけって、だんだんやっぱり人間って欲が出てくるから、いるだけじゃあ寂しくなって、やっぱり、もっともっとつながっていたいって思っちゃって。なのに彼は、いることが当り前になっちゃうから。なんて言うのかな?当り前でほっとすることは嬉しいんですよ、ぜんぜん。それがいちばん嬉しいんだけど、でもなんか妙にほっとされちゃって、例えば男の子と遊びに行っても「ああ、行ってくれば」とか。「そんなぁ。もうちょいなんかヤキモチ焼いて欲しいぞぉ」とか。

中居:
ああ、そういうのってあるんだ。

内田:
でも、男の子って、それが………。

中居:
「遊び行ってくる」「あ、本当?じゃあ行っといで」って。止めて欲しいなんて 思わないじゃん。

内田:
いや、止めて欲しいとかじゃないんですよ。ただ、ちょっとなんか………。私、なんか変なのかな?

中居:
あ、その気持ちをちょっと言葉にして「なんだ?おまえ。誰と行くんだよ?仕方ねぇなぁ」みたいな。

内田:
だけど「いいよ」ってなんか、言って欲しいかなって。一人で恥ずかしくなってきましたね。

中居:
もう素直なんだね、多分。

内田:
そうですかね?

中居:
何やってる時に一番「ああ、楽しいな」って思う?

内田:
あの、どんなことでも思うんですよ。だから、「今、いちばん楽しいものは何ですか?」って取材とかありますよね。私、いつも悩んで、いつも答えられなくなっちゃうんですね。全てにおいて。例えば「ああ、なんかロイヤルミルクティー飲みたい」って思うじゃないですか。ロイヤルミルクティーを飲めただけで「楽しいわぁ。良かったぁ」とか。それじゃあ、ただのちょっとお馬鹿さんなのかもしれないですけど、でも、そんなもんなんですよね。だから、本当に好きな友達とか家族とかみんなと一緒にいる時に「ああ、楽しい」って思うことが、また一番の楽しみだったり。全てにおいて楽しくなってると。

中居:
いや、でもね、このあいだのミュージックソンに来ていただいたじゃないですか。その時に実際に会って、芝居はともかくバラエティだったりの素の内田有紀があるじゃないですか。で、僕なんかに接する内田有紀があるじゃないですか。それとだから、本当に変わらないっていうのかな?さっきもスタッフの方たちとお話したんですけども、「あの子は変わらないね。テレビも素も」。で、「家にいる時どう思う?」「いやぁ、家にいる時どうなんだろうなぁ?友達とか人によって違うんじゃないかな?」っていう人もいれば、「いや、どの人に対しても多分、ああいう姿勢じゃないかな?」。いろいろ賛否両論あったんですよ。だから、どっちなのかな?っていうふうに思ったんですけどね。

内田:
なんか、それはね、いろんな顔を持っていることは確かだと思うんですね。で、今、テレビに出てるじゃないですか。そういう時は、もちろん何だろうな?すごく自然でいたいと思うんですけど、でも、「自然でいたい」と思うこと自体が自然じゃないと思うし。「じゃあ、どうしたいのか?」って、べつにどうもしたくないわけですよ。だけど、前までは、私はすごく「人に好かれていたい」って思うことが強くて、なんか「いい子だね」って言われたいとか。そうすれば私が周りの人たちに接する態度も、当り触りのないことだったり。自分の意見とかも、あまり嫌でも「嫌だ」とか言わなかったりすることが、なんかその人たちに負担にならないことだから。

中居:
好き嫌いもはっきり言えなかったりして?

内田:
言えなかったりしてたんで。でも、それっていうのは、すごく自分を苦しめていることになって。なんだろうな?きっといろんな人たちは、きっといろんな顔を持って生きていると思うんですよ。彼の前、親の前、友達の前。

中居:
絶対に違うと思うよね。

内田:
絶対に違うから、「それはそれでいいんだ」って思ったんですよ、最近。本当に。

中居:
今、兄弟は?

内田:
一人出来たんですけど。出来たっていうの変ですけど、私、今21で、妹が1歳になったんですね。それで、20歳離れた妹ができたんですよ。その子がいるだけで幸せなんですよね。

中居:
あ、そう。

内田:
お姉ちゃんなんですけど、お姉ちゃんなんて、もしも私が10代の頃、2、3歳離れた年下の妹がいたら、多分、喧嘩になったりとか。今は単純にその子が笑ったり、泣いたり、はしゃいだり、私の顔をブニとかしたり、鼻グーッとやったり、そういうことがすごく幸せで。家族が一人増えたことが、血がつながった妹ができたことがすごい幸せです。

中居:
へぇー。あ、そう。それって変な話、だって有紀ちゃんが今、子供産んだっておかしくないんだもんね。

内田:
おかしくないですよ。

中居:
今21でしょ。

内田:
だって、この前デパートで妹連れてたら、「あら?赤ちゃん?有紀ちゃんの?」 ってオバさんに言われて。「んなわけないじゃん!!」て思って。

中居:
でも、そういうふうに思ってもおかしくないんだもん、だって。年齢からしても、若いお母さんだったりするけども。

内田:
そうなんです。だから、妹と一緒に写真撮ったのがあるんですけど、もうヤンママですよね、なんか。髪の毛こんな色だし。妹だっこしてるし「ヤンママだ!」って思って。「私、産もうかな?」とか思っちゃったりして。「子供、産んじゃおうかな?」って。

中居:
だって、有紀ちゃん子供産んだら、本当だって妹と年齢変わんなかったりするでしょ。

内田:
一緒に遊ばせても複雑ですよね。お母さんが私のお婆ちゃんで、あれ?とかなっ ちゃって。

中居:
じゃあ、家に帰るのが楽しみだったりするんだ。

内田:
だから、実家に帰って、妹の顔を見るのがすごく楽しみで。

中居:
あ、そう。

内田:
早く一緒に遊びたい。

中居:
そうだよね。まだ1歳って物心ついてないでしょうから。あと2、3年して、やっと ね、言葉もはっきりしてきて。いいね。

内田:
まだ歩けないんですよね。

中居:
そうだね、1歳っていったらね。

内田:
頭が大きくて、頭から落っこってっちゃうんですよね、歩こうとすると。それがまた可愛くて、もー。もう、何でも可愛いんですけど。

中居:
多分、子供産んだら、もっと可愛いんだぜ。

内田:
ね。ね。

中居:
自分の子供だったら。

内田:
すごいそう思いますよ。もう、頭ガブッとかしたくなっちゃって、もー、たまんないです。妹の手とかガブガブ…………なに言ってんでしょうね。

中居:
いや、でも、本当に自分に子供が出来たら、本当に可愛がるだろうね。

内田:
ね。すごい可愛がりますよ。

中居:
親バカになるんじゃないの?

内田:
いや、とんでもないことになっちゃいますね、多分。

中居:
本当に。

内田:
なんか、子供がイジめられたら、本当にもう私がバット持って行くって感じですよ。そんな親いないけど。

中居:
今、その妹の顔みたり、仕草を見たりするのが楽しいんだ。

内田:
楽しい。

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