TK MUSIC CLAMP

Vol.61

CLAMP TALK


* INDEX Vol.61
+ CLAMP
 - TALK
 - comix
* FACTORY
* REPRODUCT
* CIRCUS
* INFO
* TKMC TOP

CLAMP TALK :THE BIG BAND!!



中居=中居正広
DRAGON=DRAGON
いしだ=いしだ壱成
石井=石井オサム
ユージン=ユージン
アフロ=アフロ
マチダ=マチダ

中居:
え?どういうつながりなんですか?皆さんは。 ?

DRAGON:
で、西麻布にYELLOWっていうクラブがあって、そこで僕、DJのイベントやってたんですよ。その中で一回ね、The BIG BANDっていうことで演奏で、まあヘタクソなのやってたんですね。そしたらそこに壱成と真治、武田君、武田真治君が二人で、なんかね、遊びに来たんだよね。それでライヴを見て、何を血迷ったか「僕らもバンドやりたい」とか言って。で、「僕、サックス出来るんでよぉ」なんつって。で、壱成がキーボード出来るっていうから、「じゃあ、練習してるから遊びににくれば?」っていって本気で来ちゃったんですよ。

中居:
へぇー。

いしだ:
そのままもう、ハマってしまいました。

中居:
その時、「これは一緒にやりたい」っていう気持ちがあったんですか?

いしだ:
そうですね。なんか面白いバンドだなと思って。

石井:
「元気があるなぁ」みたいなね。

DRAGON:
おまえ、16、17のガキが。

中居:
16、17?

DRAGON:
そう。5年前だから。

中居:
その時わかんないでしょ、そういう音楽の仕組とか。

DRAGON:
人間関係のやり方とかね。

アフロ:
大人の世界。

中居:
大人の世界だったりするじゃないですか。

いしだ:
そうですよね。いや、なんかもう単純にすごい勢いがあって「あぁ、カッコいいなぁ」って思って。

中居:
もう好きだっていう気持ちだけで?

いしだ:
ええ。改めて「入れてくれ」とは言わなかったですね。

DRAGON:
そうだな。まあ、「遊ぼうよ」みたいな感じでみんなで音楽やって楽器持って来て練習して遊ぼうってなる。練習がね、いい意味でみんなで楽しんでるっていう。それでなんか、打ち込みとキーボードとサックスとギターとMCっていう、ちょっと変形なね、スタイルでやってたんですよ、しばらく2年ぐらい。それでやってるうちに、「なんか燃えないね」なんて。

マチダ:
そうそう。なんか「ピンとこないね」なんて話になって。

中居:
どういうことだろ?

DRAGON:
なんかやっぱり打ち込みのビートに合わせて練習してると、なんかね。

石井:
やってる実感がないというか。

DRAGON:
練習があんまりね、白熱しない。カラオケバンドみたいな感じっぽかった。で、♪トントンコ、タンッ、トントコ、タンッ〜ってリズムになってて、そこにキーボードが♪ジャン、ジャン〜て、なんか間抜けだなぁって思って。練習やってる図柄が間抜けで。

中居:
もの足りないのね、やっててもね。

DRAGON:
ライヴは良かったんですけど、なんかね、それは良くなくて。「じゃあ、ちょっとドラムとベース、知り合いいるから」なんつって。

石井:
で、俺がたまたまね、なんか楽器屋行った時に、昔のバイト仲間と会ったらこの人(マチダ)がいて。

マチダ:
たまたま。

石井:
で、なんかね、「ベースやってんだよ、こいつ」なんて言っててさ。で、一緒にウェンディーズでお茶して、コーラ一緒に飲んでさ。

DRAGON:
よく覚えてるね。

マチダ:
だって、こいつ「俺、世界を目指してるバンドやってます」って。

DRAGON:
おまえ、よく言ったね。

マチダ:
俺も「変った奴だな」と思って。いきなり。

石井:
いや、夢はでかいよ。

中居:
で、お隣の方は?

ユージン:
DJのユージンです。

中居:
ユージンさん、ちょっとね、あんまり喋られないんですか?メンバーの中では。

ユージン:
喋んないですね。

DRAGON:
こいつ、インフルエンザなんです、今日。

ユージン:
具合悪いんですよ。

マチダ:
具合悪いから黙っちゃって。

石井:
影のリーダーです。

中居:
影のリーダー。でも、DJっていう、それは昔から?これはもうバンドを結成する前からやってらっしゃったんですか?

ユージン:
ええ、バンド前はあの、西麻布にクラブジャマイカっていうところがありまして、そこでずっとやらせてもらってたんですけどね。

DRAGON:
彼はじつは2世で。お父さんがミッキー・カーティスっていうロカビリーのね、ちょっと古い人なんですけど。

中居:
へぇー。

DRAGON:
で、もうロカビリーバリバリの。で、俺ずっと、おまえ幾つの時だっけ

ユージン:
15。

DRAGON:
15の時に僕はレゲエのDJやってて。「ユージン・カーティスっていうミッキー・カーティスの、ロカビリーの息子がいる。どんたけとんがった奴が回してるんだろう?」と思って。「今日、来てるよ」って言うから「え?どこにいるんだろう?」って見たら「目の前、目の前」「どーも」。「誰だ!?おまえは!?」って。それ以来の付き合いで。

中居:
ユージンさんはお幾つですか?

ユージン:
僕は今年で25です。

中居:
あ、本当に年齢バラバラですね。

DRAGON:
バラバラなんです。

中居:
そして。

マチダ:
俺がいちばん上のマチダ。ベースやってます。ボンボン、ボンボン。

中居:
マチダさん、あの、プロモーションビデオ観た時にですね、ちょっと引っかかってたんですよ。

DRAGON:
何が?何が?

マチダ:
何が引っかかったの?

中居:
さっきスタッフの皆さんと観てて、「いゃぁ、でもいいよね。俺は嫌いじゃないな」って言ってたんですよ。なぜかね、マチダさんが気になったんですよ。

マチダ:
何でだろ?

中居:
引っかかってね。それで「気になるよね?何かやらかすよね?」って。あの、「笑うの嫌いじゃない人だよね?」とか言ってたんですよ。きっと楽しいのは嫌いじゃなと思いながら。

DRAGON:
本当にそれだけだもんね。

マチダ:
楽しいのがいちばん好き。

中居:
喧嘩とかないっスか?

DRAGON:
ぜんぜんしないですね。

マチダ:
ないですね、そういうの。

DRAGON:
今まで一回も。

中居:
だから、作詞・作曲TheBIG BAND、って書いてあるじゃないですか。で、6人でやっぱり誰かしらやっぱり折れなきゃいけない時もあるでしょうし。引く時もあるだろうし、押す時もあるだろうし、それは絶対に駆け引きがあると思うんですよね、音楽作ってくうえで。そういう時っていうのはどうなんですか?話し合い?

DRAGON:
なんかね、自然とね、まとまってきちゃうんですよ。でね、僕とかね、けっこうイライラするほうなんですよね。で、イライラしてても馬鹿らしくなってくるんですよ、イライラしてくんのが。なんかね、そういうモードがあって。「あぁ!!ウマくいかない!!」って僕が思ってても、みんなね、マイペースだから、イライラしてる俺がだんだん馬鹿みたいになってきて。で、気付くとなんか一つの形になってて。

中居:
へぇー。

DRAGON:
多分、みんな中ではちょっとはイライラしてると思うんですけど、みんななんかね、そういう感じなんですよ。

中居:
ある意味では大人だったりするかもしんないですよね、そういうところで。

DRAGON:
そうかもしれないですよね。それか、丸っきり何にも考えてないか。どっちかだと思うんですけど。今、俺、大人だとか言って。今、ハッと思ったんだけど、多分、何も考えない子供っていう。

マチダ:
きっとアホでしょ我々。

中居:
好きなアーティストっていらっしゃいます?絶対いると思うんですよね。それで、こんだけバラバラなところからバラバラなところから集まってきますと、自分が憧れてるアーティストが。先ほども言いましたけども、聴いてきた音楽も絶対バラバラだと思うんですよ。自分がなりたいものと、自分が好きなものって違うと思いますけども。自分が憧れてたり、好きなアーティストっていらっしゃいました?

DRAGON:
僕は最後にしといて下さい。

中居:
じゃあ、オチにしときます。はい。いしださんは?

いしだ:
僕はボブ・マーレー。

中居:
はいはい。レゲエがお好きなんですよね?

いしだ:
はい、ガキの頃から聴いてて。なんか子守歌みたいに聴かされてたみたいで。なんか、いつの間にか自分でも聴き始めるようになって。

中居:
でも、今やってる音楽とレゲエとは、ちょっと掛け離れて。

いしだ:
そうですね。

中居:
さっき「Who's gone?」も聴いたんですけども、あれはロックの一種なんでしょうけども、何になるんでしょうかね?ジャンルは。

マチダ:
何だろうね?

中居:
だから、ヒップホップも入ってる感じも匂いますし。

マチダ:
まあ、だから、希望を言えばThe BIG BANDが歌謡曲になったらいいなぁ、みたいな感じ。ロックどうのこうのじゃなくて、こういう質感の音も大衆がね、いろんな人が耳に出来るような。

石井:
馴染みやすい。

マチダ:
日本て、そういうのって耳が遅れてるような感じってあるじゃないですか。外国だと、もうジジィ、ババァもロック見てウォーッ!!とかやってる連中いるじゃないですか。そういうふうになったらいいなと思って俺はやってるけどね。

DRAGON:
あとは、ジャンルっていう感じで縛られたくはないかな。だから、レゲエはもちろん好きだから、曲によっては取り入れてるものもあったりとかするんですけど。だから、まあ、自然に出来てるものが、たまたまああいう形になっちゃって。

中居:
そうですね。だから、一色に染まらないっていうのは、僕はすごいいいことだと思いますよ。その時の気分で、その時に自分たちが「これだ!!」と思ったものが、例えばレゲエであってもロックであってもヒップホップでも。もしかしてジャズが出てくるかもしれないですけど。

DRAGON:
そうですね。

中居:
そういう形態って、もしかしていいかもしんないですね。

マチダ:
割合的にね、「Who's gone?」の場合は、なんかすごいロックっぽい印象が強いかもしんないけど、そういうのばっかりやってるわけではないから。今後だからね、うちらが出すものをなんかもっと聴いてくれて、「あ、こういうのもやるんだ。ああいうのもやるんだ」みたいに聴いてくれたら嬉しい。

中居:
それはでも、やっぱりそういう期待感て絶対あると思いますよ。

マチダ:
もう期待して欲しいね。

中居:
「ああ、The BIG BAND、今度は何をやらかすのかな?」っていう。

マチダ:
そうそう、そうそう。

中居:
そういう聴いてる人の期待感ていうのは、もしかしてあるかもしれませんよね。なんか好きなアーティストとかは?

石井:
僕はね、やっぱローリング・ストーンズがね、すごい好きなんですよ。で、個人的には、気持ちの中ではなんて言うの?ローリング・ストーンズ30年の歴史、みたいなものを意識してですね、バンド活動してるというか。

中居:
それで世界を目指してると。

石井:
ええ、もちろんです。夢は大きくね。

中居:
夢は大きくですね。

石井:
でも、なんかカッコいいじゃないですか、すごい。とりあえず、だんだんどんどんカッコよくなって。

マチダ:
最近、特にカッコいいもんね。

石井:
そうそう。今が一番カッコいいっていうのがね、すごいもう俺が好きな理由。

マチダ:
クソオヤジがね、バンドやって。

中居:
本当もうオヤジですよね。

DRAGON:
オヤジだよね。偉大なアーティストはね、地球ですよ、地球。ね。自然でしょ。海の音。風の音。人間がドタドタうるさい音。戦争の音。なんでもそうだけど、いい音鳴らそうよ、地球。一体化。究極の自然ですよ。

石井:
さすがリーダーだね。

ユージン:
惚れ直した。

DRAGON:
よーし、ついてこい!!

中居:
自然の音。

DRAGON:
うん、本当でもそう思うんですよね。だから、何生んでんのも全部地球ですからね。地球が出す音楽って、そういうの憧れますね。究極の自然が。

中居:
なるほどね。みんな本当、バラバラですよね。それでもいい具合にバラバラじゃないですか。多分、お互いがお互い、認め合ってるとこあると思うんですよ。それで、決してその音楽の嗜好であったりっていうのを否定することなく、皆さんが皆さんでちゃんと好きなことやりつつも、やっぱり一つになってるってところがいいですね。でも、そうすると、いつバラバラになってもおかしくないですよね。

DRAGON:
そうですね。

石井:
でも、そういう気はしないですね。そういう予感とかね。

DRAGON:
だから、なんか、べつにいなくなった奴も何人かいるわけですよ。いろいろThe BIG BAND大勢いて。でもね、残ってる。何かしらあるのかなと。べつにいなくなって もいいわけですよ、いつ。だけど、いるっていうのは何かあるのかな、って。べつにいなくなってもね、ギターの一人ぐらいいなくなったって、ぜんぜんどうってことないんですけど。でもやっぱりいるから、こいつは。やっぱりなんか、みんなでいる魅力があるのかなって。なんかThe BIG BANDっていうのに。

中居:
なるほどね。で、ライヴもなんか、さっき聞いたんですけども、ちけっとは会場のみで配るわけで。例えばチケットぴあとかいろいろあるじゃないですか。その発売する手段いうのは。でも、もっと大きい会場でやりたいっていう気持ちはもちろんあるでしょうし。多分、思うんですけど、CDならCD、レコードならレコードでたくさん売って順位をとるために組まれたバンドではないなって思うんですよ。

DRAGON:
そうですね。

中居:
だから多分、そのライヴでもね、多分ね、あんま聞かないですから。ちゃんとプロとしてやってるにも関わらず、そうやって会場のみで。当日販売か前日販売かわかんないですけども。でも、いずれはやっぱり大きいところでやりたいな、とか。

DRAGON:
やりたいですね。

マチダ:
やりたい。

DRAGON:
やりたいです。あの、ゆっくりね、ゆっくりやっていきたいですね。すぐにドーンていうんじゃなくて。

マチダ:
意味のあるやり方したいね。

DRAGON:
そう。ちゃんと自分たち自身の経験値も上げつつと。会場と、自分の心の広さと一緒ぐらいじゃないとダメだと思うんです。

石井:
この感じがでもさ、ポップになっちゃえば、世の中で。だから、そうなればいいんじゃないかなって、すごく。

マチダ:
それは自然とね、出来るような状態になっちゃうと思う、そしたらね。

中居:
なるほどね。そう、皆さんの好きなこと。何やってる時が好きですか?

マチダ:
俺はやっぱり基本的に音楽しかないなぁ。

中居:
音楽。

マチダ:
いちばん楽しいのは。

中居:
それは共通してるのはやっぱり音楽ですね。

DRAGON:
他はまあ、単純にみんなとに一緒にいる時が楽しいです。

マチダ:
そうだね。

DRAGON:
べつにバンドのメンバーじゃなくても、遊びに来てくれる仲間でも、何でもいいんだけども。とりあえず、そういう同じ気持ちになる仲間がどんどん増えてけば面白くなるなって。例えばそれは絵を描く人だったり写真家だったり。いろんな人で。まあ、普通の人でもいいし。それはぜんぜんいいんですけど。

中居:
そうですよね。


FUJI (C) FujiTelevision Network,Inc. All rights reserved.