FROM LUCKY Vol.46

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Luckyのタイ旅行記 PART 2

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PART 2 :島々へ

 きっと20年前は最高のパラダイスKohSamui。ここを後にして私はKohPhaNgan に向かったのです。KohPhaNganは実は、この2週間前まで、全く興味を持ってい なかった島。でも出発前にうちのTommyが「な〜んか凄いらしいですよ…」なんて 一言漏らすから…、つい行ってしまったんだな、これが。と、ここで、今週は台 本出しと重なって、私の頭がぱー!なので、ちょっと写真でごまかしておこうか な。
ISLAND-1
KohSamuiの桟橋です.充分きれいな海(港なのに)なんだけれどまだ上があったのです.ちなみに後ろ姿は私ではありません.
ISLAND-2
KohPhaNganのコミューンのビーチ.もちろん電気はありません.ガスも水道もありません.

 さて、KohPhaNganは知る人ぞ知るヒッピーの楽園。Samuiに較べて圧倒的に文化のない(便利でない)分、自然に恵まれて、生活する人々も自然に近くなっていくようです。大きさはSamuiの約3分の1。道路は、きっと10分の1、舗装率は、10パーセントなんて絶対ない!それが到着前の船の中で、地図を検討して得た情報でした。で、とにかく最高!きれい!なビーチと海を求めた僕は、地図上で、港から最も遠いビーチを目指したのです。急勾配バリバリ(なんじゃ?)のジャングル・ロードを、トラックの荷台で揺られること約1時間。峠の上からは垣間みることもできなかった小振りの美しいビーチに到着したのではありました。白い砂浜!青い海!ビーチにはトップレスのおねーちゃん!!まさに絵に描いたようなリゾートだったのです。言っておくがなあ…、トップレスだってほんとーだぜ!子持ちのオバチャンだったけど、どう見ても20代後半!脂もしっかり載りきって…。

 閑話休題、で、何だかもう満足して、バンガローの部屋もきめないまま砂浜で寝ていると…、そこに妙に日焼けした、たくましくも、でも細い白人のおねーさまが現れたのです。
 「マッサージはいらない?」
 うひょ!いきなりか?とドキドキする間もなく、彼女は続けました。
 「疲れもとれるわよ、筋肉痛もなくなるし…」
 な〜んだ。
 まだまだ体は元気だった僕は丁重にお断りを入れて、でもちょっと気になったので、聞いてみたのです。
 「どこから来たの?」
 「隣のビーチ」
 「へ〜、地図にはのってないけど」
 「まだまだ知られていない、シークレット・ビーチみたいな所だから…」
 「綺麗?なんですか?」
 「ぜんっぜん!綺麗よ、ここよりも」
 「うそっ?」
 「……、」
 「行く!行きたい!どうやったら行けるの?」
 「ここから山道を歩いて1時間半」
 「車は?」
 「行けない…」
 「1時間半?」
 「ここまでは、それくらいかかったわ。」
 「あ、そう…」
 「行きたい?」
 「…行きたい。」

 それから3時間後、私はぜえぜえ言いながら、険しい山道を歩いていました。
 「やめときゃ良かった…」
 と、もう1000回目位の溜息をつきながら…


 タイ式マッサージを勉強しているという彼女は、毎日通る道だからもちろん 息も乱れずパキパキと進んでいきます。んが、バックパックを背負って、さらに は出発前までガブガブ飲んでいたビールがたたって、僕はもう意識を失って足だ けが自動的に動いていました。滑りやすい砂利から、やがて雑草が膝上まできて しまう細い道。鬱蒼と繁る木々からは、怪しげなクモの巣と、や〜な感じの虫の 群!もう永遠に続いているかのようなジャングル。やめときゃ良かった…なん て、もうグルグルしてる頭がもうそれさえも止めそうになった時、目の前にいき なり飛び込んできたのです。椰子の木の間にポツンポツンと立てられているバン ガローが…

 タンサデ…と発音するらしい名のビーチは、そのバンガローのわずか50メー トル先にありました。白くて人の居ない、こじんまりしたビーチ。両脇を高い岩 場に囲まれる長さ約200メートルほどの、ま、プライベート・ビーチというと イメージしやすいかも…。砂浜の先は岩があるらしく、波はちょっと高め…。音 が、そう、思い返せば歩いてくる時、実は聞こえていたのです。このビーチの波 の音が。ここに住んで生活する人々が約5人。ゲストなんだけど、もう2〜3年 は住んでる風の白人ヒッピーが2人。娯楽施設も何もない、もちろん電気もない そのままのビーチ。人の話し声だって滅多に聞こえてこない…なんにもやること もない。あ、レストランもない。こんなビーチって、話には聞いていたけど…本 当にあったんですね。

 砂の上に無造作に組まれた屋根の下に椅子とテーブル。バンガローのフロント 兼ダイニングルーム兼休憩室兼バー…で、夕食を食べ始めたのは時刻にして8時 くらい。ランプの下で食べる「カオパット(タイ風炒飯)」は、これまた美味! で、ふと回りを見回すと、こんなに!?と、我が目を疑うほどの暗闇のジャング ル。星の明かりを反射する沖合いの海。ここで数時間後、まさかこんなものを? なんて怪物体を目撃することになるとは、仏様だってご存じなかったのです。

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