FACTORY TALK Vol.43

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FACTORY TALK : 及川光博


MONSIEUR in Talking with OIKAWA

ムッシュ:
いや、珍しいタイプだな…って思って聞いていたん ですよ。

及川:
珍しいですか?ま、確かに言われるのは、ミュージシャ ンって言うよりは、パフォーマー?で、やっぱり、この間まで舞台演劇をずっと やっていたんで

ムッシュ:
あ、ずっとやっていたんだ?

及川:
ええ、なにかそこにミュージカルっていうものが

ムッシュ:
あ、なるほどね…。

及川:
そんな世界が強いかもしれない…。

ムッシュ:
詩の世界でも、独特のね…世界があるんだけど、そ れなんか、まあ、脚本?脚本ってまあ、ヨーロッパ系が多いのかしら?

及川:
ま、色々ですよ!ただたまたま、あの、ま、古典という か?シェイクスピアと言うか、読みましたけれど

ムッシュ:
あ、読んだ!?

及川:
ただあれで僕が違和感を感じたのは、その、どこまで本 気で?どこまでギャグか?受け取り手によって全然違うと思うんですよ。例えば 宝塚歌劇とか、そうかもしれません!「ぷ〜っ」って笑う人と、「うっとり」と する人?そのなんかね?51対49の対比が、こう行ったり来たりする…

ムッシュ:
うんうん…

及川:
瀬戸際?

ムッシュ:
うん

及川:
が、凄くスリルが好きです。

ムッシュ:
それって、演出家のジャッジメントだよね。

及川:
ああ、そうですか?

ムッシュ:
たぶんね…

及川:
だから、そのステージなんかも、舞台と言われるモノは 全部そう言う境界線があって、日常の客席と非日常のステージがあるんですけれ ど、瞬間毎にそれが入れ替わったり?するんですよ。

ムッシュ:
ふん、ふん

及川:
だから、なんか、今、僕、日常のミッチー?非日常の、 孤高のスーパースターね?とか、なんかそういうバイオリズム?が激しい方が、 僕は落ちつく…。

ムッシュ:
ベーシカルにはさあ、自分の事、100%判ってな きゃ、やなタイプでしょう?

及川:
どちらかというと…

ムッシュ:
まず、それがあって、それは結構できてるんだけ ど、つまんなくなっちゃって…?

及川:
だから暴走する?その瞬間1秒だったら1秒の間で、何 かしなくちゃいけないときに…「え〜ほ〜!!」っていう1秒が好きなタイプな んです。

ムッシュ:
結構あぶない!タイプ。

及川:
あぶない?

ムッシュ:
あぶないと思うけど、やっぱしなんかそう言う事な んだよね。なんかこう独自のもんが作れるって、そう言うことだよね!

及川:
なんかこう、瞬間にしか、美しさを感じてないところが ありますよ!格好つけじゃなくて…。

ムッシュ:
ねえ、それってオーディエンスを満足させようとし てやってる?あるいはもしかして、自分を満足させようとしてやってる?自分が 満足しようとしてやってるでしょう?

及川:
もう、まったくそうですよね。僕、超・スーパー・ナル シストなんですけれど 好き過ぎちゃって、もう、あの、部屋の鏡見て、こううっとりするとか、だけ じゃ物足りないですよね。

ムッシュ:
ああ、そうかそうかそうか………………………… で、すこし分けてあげたいって感じなのかな?

及川:
分けてあげるって言うか?逆にその、

ムッシュ:
持て余しちゃったから…あまりにも自分に愛があり すぎて?

及川:
自己愛?まあ、世の中みんな自己愛者だと思ってますか らね…僕は。で、鏡をオーディエンスなりなんなりに置き換える方が、より、自 分の人生エンターテイメント?みたいな?

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