FROM LUCKY Vol.41

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久しぶりに野宿しました

天竜川の上流、なんだか不気味に光るダムのそば…っていうぞっとしない状況ではありましたが、久々の野宿は…う〜ん初心を忘れたらアカン、ということですか、はい。

前回からの続き)

タイ式マッサージを勉強しているという彼女は、毎日通る道だからもちろん 息も乱れずパキパキと進んでいきます。んが、バックパックを背負って、さらに は出発前までガブガブ飲んでいたビールがたたって、僕はもう意識を失って足だ けが自動的に動いていました。滑りやすい砂利から、やがて雑草が膝上まできて しまう細い道。鬱蒼と繁る木々からは、怪しげなクモの巣と、や〜な感じの虫の 群!もう永遠に続いているかのようなジャングル。やめときゃ良かった…なん て、もうグルグルしてる頭がもうそれさえも止めそうになった時、目の前にいき なり飛び込んできたのです。椰子の木の間にポツンポツンと立てられているバン ガローが…

 タンサデ…と発音するらしい名のビーチは、そのバンガローのわずか50メー トル先にありました。白くて人の居ない、こじんまりしたビーチ。両脇を高い岩 場に囲まれる長さ約200メートルほどの、ま、プライベート・ビーチというと イメージしやすいかも…。砂浜の先は岩があるらしく、波はちょっと高め…。音 が、そう、思い返せば歩いてくる時、実は聞こえていたのです。このビーチの波 の音が。ここに住んで生活する人々が約5人。ゲストなんだけど、もう2〜3年 は住んでる風の白人ヒッピーが2人。娯楽施設も何もない、もちろん電気もない そのままのビーチ。人の話し声だって滅多に聞こえてこない…なんにもやること もない。あ、レストランもない。こんなビーチって、話には聞いていたけど…本 当にあったんですね。

 砂の上に無造作に組まれた屋根の下に椅子とテーブル。バンガローのフロント 兼ダイニングルーム兼休憩室兼バー…で、夕食を食べ始めたのは時刻にして8時 くらい。ランプの下で食べる「カオパット(タイ風炒飯)」は、これまた美味! で、ふと回りを見回すと、こんなに!?と、我が目を疑うほどの暗闇のジャング ル。星の明かりを反射する沖合いの海。ここで数時間後、まさかこんなものを? なんて怪物体を目撃することになるとは、仏様だってご存じなかったのです。

To be continued

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