で、今回、きっと初めてかな?ボーカルに時間をとって、何度も取り直してきっちりやって…。
tk:
まあ、そうですね、ピッチが判ってる人が、追求していけば、絶対悪い結果にはならないし…、いいことしか出ないし。
徳永:もう、気持ちいいですよね。
tk:僕もディレクションする時、その事しか言わないんですよ。ピッチの事?もう1万回位…。
徳永:でもやっぱり声質があって、いいところが出ていて「今日はこれでOK!後は…」なんて事もあるんでしょう?
tk:もちろん、声質あっての…だから。
徳永:で、後から「0.2下げて」なんてやって?
tk:それはやりますけどね。
徳永:今回、僕も「一個上!もう一個!う〜ん、どっちがいい?」なんて「もう5個!」。もうなにやってるか判らない所まで…。そんな所までやって「いや〜近代的なレコーディングって…」と思っちゃうんですよね。
tk:そうですよ!うん!ほんと!
徳永:昔だったら撮ってからそんな事出来なかったし…、もうほんと!キーが合うまで唄わなきゃいけなかったけど、今はねえ、良くできていますよね。
tk:だから歌うときにまず「ちょっと高い、ちょっと低い、あ〜低かった…」みたいな…。ってやって、んで、撮って「おつかれさま」っていって。そして今度は機械に向かって「ちょっと低い、ちょっと高い」でしょう?
徳永:それって、傍から見たら何だか判らない作業じゃないですか。0.1とか0.2とかの違いで…。それを考えたら、日本のミュージシャンってもっと、マスタリングって気を使った方がいいと思うんですよ。ミキサーがやったEQの処理とか整理とか、とても大事だと思うんですよ。
tk:それはミュージシャンっていうことでねえ、「俺は音楽をやっているから」って言うところだけで終わってるから…。それは僕らみたいな人間がまとめてあげればいいのかもしれないけれど…。それは最後まで責任を持ってきちんとやってあげないと…。