TK MUSIC CLAMP

TKMC

NON EDIT TALK : 小室哲哉★ウルフルズ


小室:
はい、えぇと、僕、初めて見るバンドなんですけど、ウルフルズのみなさんです。どうも、はじめまして。

一同:
はじめまして。こんにちは。

小室:
「ウルフ」じゃないんですよね? 

松本:
「ウルフル」です。

小室:
っていうのは? 

松本:
あの、「ソウルフル」っていう言葉ありますよね、で、「ソ」をとって「ズ」を付けてっていう、けっこう無茶なことなんですけど。

小室:
ああ、「ソウルフル」の。まあ、意味は。

松本:
ええ。

小室:
ヴォーカルの方ですか? 

松本:
ええ。トータス松本です。

小室:
今聞いたんですけど、亀なんですか? 

松本:
亀なんですよ。

小室:
亀の意味は? 

松本:
亀はね、亀が好きで。それだけなんですけどね。亀ね、わりとね、生まれ変わりかなと。

小室:
ぐらい? 

松本:
思うんですよね。

小室:
親しみを感じると。

松本:
まあ、見てて羨ましいとかはないですけどね、亀は。

小室:
そうですね。

松本:
まあ、でも、好きなんですね。

小室:
隠れる時ありますけどね。

松本:
昔から好きなんです。

小室:
あ、そうですか。

松本:
ええ。

小室:
ちょっと、面白い名前なんで、とりあえずパパッと聞いた方がいいですかね。

松本:
はい。じゃあ、僕が紹介します。ベースの、ジョン・B・チョッパー。

小室:
チョッパーは? 

チョッパー:
出来ないんです。

松本:
単なる憧れで。まあ、リズムキープも大変だしな。

チョッパー:
いや、ベースは楽ですよ。

松本:
いやいや、いや。で、ギターのウルフル圭介。UKいうてください。

小室:
UKですね、はい。

サンコン:
TKとUKですか? なるほどね。

松本:
テンガロンハットかぶってね。ああいう感じなんですよ。

小室:
ウェスタン調なんですか? 今日はたまたまですか? 

松本:
いや、もう、いつもかぶってます。

小室:
カントリー系のギターとかっていう? 

圭介:
ええ、わりと。

小室:
あ、本当に。

松本:
水とか汲んで飲んだりしますからね。で、ドラムのサンコンJr。

小室:
サンコンJr? 

サンコン:
そうです。あの、サンコンさんとは、ぜんぜん関係ないです。

小室:
関係なくて? 

松本:
ぜんぜん関係ないです。

小室:
あの、僕の時代だと、曝風スランプがね。やっぱり曝風スランプの人たちが、やっぱ、そういう名前とかね、付けたりして、一般的にああいう、ロックをやってるのに、そういう面白いこともふんだんに取り入れてとかっていうののまあ、走りっちゅうか、頃だと思うんですよね。関係ないですけど、パッパラー河合さんて知ってます? ギターの。

松本:
ええ、知ってます。

小室:
僕、幼稚園、一緒なんですよ。

松本:
あ、そうなんですか? 覚えてます? そんなん。

小室:
覚えてないですけどね。多分、後輩なんですよ、あの人が。

松本:
あ、そうなんですか? へぇー。

小室:
「久留米幼稚園」ていうところなんですけど。あんな人が後輩にいたと思うと、面白いんですけどね。だから、ああいう、「パッパラー」とかですね、ああいう。

松本:
サンプラザ中野さんとか? 

小室:
うん、「サンプラザ」さんとか、そういうのでは、あの頃なんですけど。ただあの、すごいああいう名前だったり、芸のわりには、音楽的なことはスゴい、もう、もしかたら僕たちより、バンドっていうこだわりはね、すごい持ってて。テクもスゴいですしね、あの人たちね。で、ルーツもけっこう違うとこだったりするんですよ。だから、ちょっとさっき名前とかを見せてもらってて、音楽は案外こう、入り込んでんじゃないかな、とか、深いとこに。とか思ったんですけど、そこらへんをちょっと聞こうかなと思ってたんですけど。僕、ブルースってなんか、書いてあったので見たんですけど。ソウルなんですか? どっちかっていうと。

松本:
あの、そうですね、ソウルとかブルースとか、黒人音楽の古いやつというか。そういうのが好きなんですよね。

小室:
これ、偏見かもしれないですけど、関西系の人ってなんか、そっちにいくっていうイメージあるんですけど。

松本:
はいはい、はい。なんかね、そういう土壌…、でも、僕らが関西でライヴやってた頃っていうのは、バンドブームっていうか、そういう頃やったんですけどね。あんまりいなかったですよ、逆にブルース系のバンドは。

小室:
僕たちの時代の方がいたかもしれないですね。

松本:
そうですね。 

小室:
俺ね、昔のでシオツグシンジさんていうブルースギタリストがいるんですけど、あのSo Bad Reviewとかですね、古い大阪のバンドとか、そういう頃の人たちとやったことあるんですけど、あの頃は多かったんですよ。もう、関西、京都とかまあ、あの、『チキン・ジョージ」』ね、神戸の。今大変ですけども、そこでやってた人とたね、すごい多かったんで。そういう、例えば先輩のバンドとかに憧れて始めたのかな、とか思ったんですよ。そういう人たちと、ぜんぜん関係ないですね、じゃあね。

松本:
そうですね。あんまり知らなかったです。そういう土壌があることを。で、やりだして、なんかこう、あの、人にそう言われるんで「あ、そうなんか?」っていう。

小室:
さっきのね、『ストラット』っていう曲とかはね、だから、その頃のライヴハウスで流れてる感じのに、すごく似てるんですよ。

松本:
あ、そうなんですか。

一同:
へえー。

小室:
だから、歌とギターが同居してるっていうか、あのまあ、今の典型的なのは、もう、イントロ→間奏とかがこう、ギターが出てきて、歌の時はなんていうんですか? バッキングに徹するような、全体的にね。ドラム、ベースもそうなんですけど。まあ、どっちかっていうとこう、あの、歌と掛け合いしてますよね。

松本:
そうですね。ずっとね。

小室:
サウンドの展開がね。ギターなんか、ずっと入りっぱなしでしょ? なんか。オブリガードっていうかね。そういうノリっていうのは、最近の人たちでは少ないと思うんですよね。

松本:
あれってよくないんですかね? 

小室:
例えば、邪魔クサいとかですか? 

松本:
聴きにくいとか、そういうのあるんですかね? 

小室:
歌が聞こえないとかですか?  

松本:
「邪魔やな」とかなんか。

小室:
うーん? もしかしたら、女子中高生じゃ思うかもしれないですね。

松本:
そうですよね。

小室:
カラオケとかに慣れてる人はね。人がそうやって歌ってんのに。

松本:
ちょっと耳障りでね。

小室:
どうですかね? 

松本:
僕もけっこう、あのギターを歌ってまう感じがありますよね。

小室:
ああ、ああ。

松本:
ええ、道、歩きながら、僕、歌やのに。

小室:
♪チヤラ、ララ〜とか、そういうのですか? 

松本:
そういうギターを歌ってまうっていうか。そういうのありますね。

小室:
ギターのフレーズをっていうことですか? 

松本:
ええ。なんか耳障りですよね。

小室:
だからまあ、昔というか、それも僕たちが、最初にバンドやってた頃の時代ですけど、べつにヴォーカルの人が一番偉いとかね、一番フィーチャリングされるとかっていう決まりはなかったですから。うん、ギターの人とか、最後のミックス、トラック・ダウンの時に、どんどん上げてっちゃったりしますからね。

松本:
あ、そうですね。けっこうだから、僕らも最初からもう、そんなんメチャクチャでしたよ。もうなんか、「ヴォーカルを立てな」とか、そういうのがないというか。好きなようにみんなやってね。僕にとっては非常にやりづらい。

小室:
まあ、でもね、それがバンドのヴォーカリストの一つのトレーニングにもなってね。ギターよりでかい声とか、大きく目立つとかね。こう、ウマいとこでフェイクするとか。

松本:
得に、最初はなんかあの、器材の充実してない小さいスタジオで練習するじゃないですか。アマチュアなんて。その時はもう、声の大きさが勝負ですよね。

小室:
叫びますよね、大体。まあ、楽器はね、今、進歩してますからね、すごいね。

松本:
ええ。

小室:
みなさんは、そういうちょっと古いのが好きだといっても、イクイップメント系は、ちゃんと新しいもの使ってるんでしょ? そんなことはないんですか? オールドとかですか? 

圭介:
いや、古い楽器が多いですね。

小室:
あ、多いですか。

松本:
でもね、作る音は、古い音は作りたくないっていうのはありますね。

小室:
あ、なるほどね。

松本:
やっぱ、アンプとか、そういうのはよければべつに古いものにこだわりたくはないですね。

小室:
あ、そういうわけじゃないと。

松本:
ええ。ピックアップもどんどん改造して、ギターなんかも。

小室:
けっこうくわしいですよね? ヴォーカルなのに。そこらへんは。ギターも? 

松本:
僕ね、元々ギターリストなんですわ。

小室:
あ、そうなんですか。歌の人がピックアップがどうとかいうから。

松本:
ほんで、僕はね、本当、ここは強くいいたいですよね。「僕は本当はギターリストだ」と。

小室:
あ、そうなんですか。 

松本:
ところがね、ウルフルズを作った、このウルフル圭介、UKが、「おまえは歌え」と。そう命じられて。

小室:
じゃあ、ライヴとかは持って歌うんですか? 

松本:
ええ、一応、弾きますけども。泣く泣くですわ。

小室:
泣く泣く歌を歌ってるって感じですか。

松本:
そうなんです。

小室:
あれ? あの、ウルフル圭介さんはあれなんですか? 歌はやんなかったんですか? 

圭介:
いや、僕ね、僕はヴォーカルしたいんですけどね。

小室:
代ればいいじゃないですか。

松本:
いやいや、いやいや、こいつね、歌はね、もう、すごいヘタなんですよ。なんか、ものすごいヘタやね、言うとくけど、ほんまに。

小室:
あ、じゃあ、そういう意味では、いいまあ、頃合になってるって感じですね。

松本:
まあ、僕がね、そこで納得したんでね、まあ、よかったんじゃないですかね。

小室:
いや、でも、聴く限りでは、もうやっぱりヴォーカリストっていう感じですけどね。

松本:
そうなんですよ。みんなそういうんですよ。

小室:
デビューしてどれぐらいになるんですか? 

松本:
もうね、3年なりますけど。

小室:
あ、3年もなるんですか? 

松本:
なります。あ、笑わないでくださいよ。

圭介:
鼻で笑わないでください。

小室:
あ、けっこう深く潜行してましたね。

サンコン:
そうなんですよ。

松本:
僕は、去年、再デビューのつもりでいるんですけどね。

小室:
あ、なるほどね。

松本:
最初の2年はちょっと、あれは幻の。

小室:
幻の? 

チョッパー:
日々で。

松本:
日々で。なんかね、「練習してた、俺たち」みたいに考えてて。

小室:
あの、さっき見せてもらったその『サン・サン・サン』ていうシングル、あれは前のですよね? 

松本:
あれはね、そうそう、昔に作った曲を新しくやり直したん。

小室:
あ、そうなんですか。じゃあ、あれぐらいからまた、けっこうなんていうんですか? メジャー展開っていうか。

松本:
そうですね。やっぱ「ちゃんとやらな、あかんなぁ」思うて。で、やったらね、頑張ったそれなりに反応が徐々に。

小室:
出てきたと。

松本:
出てきて。ますます調子に乗ってるんです。

小室:
いや、でも、多分、あれでしょうね、この『TK MUSICCLAMP』のスタッフがピックアップしてきて、きっとあれですか? 『HEY! HEY! HEY!』とかも出るんですか? そのうち。

松本:
あ、そうなんですか? 

小室:
言っといた方がいいですね、それはね。

松本:
あ、そうですか。よろしくお願いします。僕、でも、この番組、見てますよ。

小室:
あ、本当に? 

松本:
はい。

小室:
大阪じゃないんですか? 

松本:
いや、東京住んでますから。

小室:
東京に。もう、みんな東京に? もう3年ですもんね。

一同:
そうです、そうです。

小室:
やっぱり東京にこないとね。

松本:
そうですよ。なんかね、大阪ってね、なんかそういう悪いコミュニティーの部分があるんですよ。

小室:
ありますか? 

松本:
あります。だから多分、そこはぜんぜん僕ら、必要なかったんで。

小室:
でもね、あの、今回の曲とかはね、ジャケットといい、もうやっぱり、詞の。あれ、ラップっていうんですかね? やっぱり。

松本:
あれはね…?

小室:
なんていうんでしょうね? やっぱりね。

松本:
落語ですね。落語部にいたんですから、僕。

小室:
ネタはそうですね。ラップのネタじゃないですよね、あれね。

松本:
そうですよね。落語なんじゃないですかね? 

小室:
でも、まあ、変わってますよね。新鮮っちゃあ新鮮ですけど。

松本:
いやもう、小室さんにそう言うていただけると僕はもう。

小室:
乗っているような乗ってないような、あの、メロディがあるようなないような、ギリギリのとこでね。

松本:
もう、誉めていただいてるとしか、僕はもうとれないですね。

小室:
いや、面白いですよ、すごい。

松本:
ありがとうございます。

小室:
いや、でも、あれで歌える人だなっていうのはわかりますからね。

松本:
あ、そうですか? 

小室:
ラップの人って、これはやっぱり、歌はやっぱり出来なかったんじゃないかと思う人が多いんですよ。

松本:
あ、そうか。

小室:
歌はやっぱり諦めたというか。もしかしたら、ちゃんと歌いたかったんだけど、まあ、音程の問題とかで。でも、そういうのはなくて、もうちゃんと歌う人だなという感じしましたけどね。

松本:
あれですかね? レゲエのあのDJスタイルの人とかって、もうほんま、歌、ヘタな人とかも多いのかな? 

小室:
だと思いますね、それはね。

松本:
あ、そうなんかな? 

小室:
みんなね、やっぱ歌いたいでしょ、歌えるもんなら。と、思いますよ。

松本:
あ、そうか。

小室:
うん。っていう気しますけど。だから、多分あの、黒人の人たちでラップの人たちも、もしかしたら本当は歌いたい人もたくさんいると思うけどね。

松本:
でも、音程がヘタとか。

小室:
あとやっぱり、喋っちゃった方が楽だったっていう人は多いと思いますよ。

松本:
あ、そうなんかな。へぇー。

小室:
だから、そういう意味では、ワザを持ってると思った方がいいと思いますよ。いわゆる隠しネタで。

松本:
あ、僕がですか? 

小室:
もしも、ああいう『大阪ストラット』っていう曲がね、注目された時に、次に今度やる時に、歌があるじゃないですか。だから、ネタっていうかワザがあるっていうことだから、いいと思いますけどね、それは。

松本:
よーしっ! 

小室:
だから、そこらへんはいいと思いますけどね。

松本:
あ、そうですか。

小室:
すごくそう思いましたよ。あとはだから、伊藤銀次さんでしたっけ? 名前も入ってましたけどね。ああいう方の昔のテイストの部分と、そのみなさんのいい部分をね、組み合わさってると思いますからね。その、ギターが邪魔だとか、みんなが邪魔だっていうのは関係なくてですね、好きなスタイルでいいと思いますけどね。僕、審査員じゃないんですけどね。コンテストみたいになっちゃってますね。

松本:
いやいや、いやいや、いや。

小室:
本当に。ちょっとあの、最後になんですけど、僕なんかの音楽とかどうですか? スタイルとしては。ぜんぜんもう、違うと思うんですけど。

松本:
あ、僕あの、ごっつ失礼やったら悪いんですけど、あのね、やってみたいっていうかね。

小室:
あ、ぜんぜん失礼じゃないですよ。

松本:
いや、だから、僕みたいなの、ちょっと違うじゃないですか。「なにを?」と思われるかもしれませんけど、僕ね、メチャクチャ鼻歌とかでね、口ずさんでまうんですよ。小室さんの曲って。

小室:
例えば? 浜ちゃんの曲とか? 

松本:
これは冗談抜きで。いや、もう、好きですよ。僕trfが好きですわ。

小室:
あ、そうですか。

松本:
うん。もう、すごい好き。あの、もう、ほんまに歌いますよ、僕。歩きながらこうして。

小室:
『Boy meets Girl』とか歌っちゃうんですか? 

松本:
絶対、歌います。

小室:
あ、そうですか。

松本:
そう、だから僕、すごい興味はあるんですよね。だから、僕ってこういうなんか、わりとだからその、関西のバンドで、なんか泥臭い捉え方、暑苦しくて泥臭い捉えられ方してると思うんですよ。で、その部分と、小室さんが作る曲でやってら、「俺はどういうふうなもんになんのかな?」って、すごい興味あるんですね。

小室:
ああ。まあ、僕の場合はね、あの、音がね、ああいうリズムがね、キックがずっと4つで ♪ドッ、チー、ドッ、チー〜って入ったりしてますからね。あれを全部抜いちゃうと、メロディ自体はもしかしたら、案外、素朴な感じだったりするかもしれないからね。

松本:
でも、どうですか? 歌いやすいメロディではないんじゃないですか? あれは。

小室:
歌いやすいメロディではない? 

松本:
わりと難しいですよね。歌としては。

小室:
ああ、どうですかね? 

松本:
歌詞の乗り方とか、すごい難しいじゃないですか。

小室:
あ、そうかもしれないね、やっぱり。

松本:
出来ない人はぜんぜん出来ませんか? やっぱあれは。

小室:
いや、そんなことないんじゃないですか? 今やっぱりカラオケがね、みんなすごいから、みんな歌っちゃうんじゃないかな? ああいうのも。まあ、カラオケであんまり簡単だと、すぐ飽きられちゃうっていうのもあるんでね。ちょっとクセを。浜ちゃんの曲とかも、ちょっと早いところ入れたりするのは、やっぱりそういうとこですけどね。

松本:
ああ、そうか、そうか。

小室:
けどまあ、ちょっとまた、ぜんぜん失礼かもしれないですけど、このあいだシャ乱Qの人たちに来てもらったんですけど、あの人たちも関西の方の人たちなんですけど、あの人たちも、ああいうことやっているので、イメージ的にぜんぜん僕なんかの音楽、ぜんぜん興味ないのかなと思ってたんだけど、まあ今、若い人たち関係ないですね、あんまりね。あんまり区分けはしないですね。

松本:
すごす損すると思うんですよ。区分けして「これは俺の血じゃない」とかってやってまうのは。なんか、もったいないですよね。だから、「どんなになんのかな?」ってね、思ってみた方が。

小室:
なるほどね。いろいろ「面白いな」と思ったものは、どんどん入れてっていう感じですかね。まあ、その、『サン・サン・サン』と、今度の曲、ぜんぜん違いますね。ああいうとこも、そういうとこなんですかね? 

松本:
そうそう、そう。だから、なんかやっぱ、例えば今やったらDJみたいなもんにも興味があるし。だから、R&Bとかソウルとか、そういうの好きっていうふうに言いますし、言うけどでも、そんなの当り前じゃないですか、みんなそういうのを土壌にしてやってきてるじゃないですか。そんなこといちいち言う程のもんじゃないと思うし。だから、好きは好きやけど、べつにやっていく音楽とか、ぜんぜん違うものやと思うし。

小室:
なるほどね。あ、じゃあまあ、今度は次の曲っていったらまあ、じゃあ、すごいしっかりしたヴォーカルものとかっていうのもアリっちゅうことですね。

松本:
やっぱりメロディを歌いたいですよね。だからなんか、風呂でそれこそ鼻歌で歌ってまうような。そういうメロディって得意でしょ? 小室さんとか。

小室:
どうですかね? 風呂に合いますかね? 

松本:
いや、ほんまにね。僕も頑張ろうかと。

小室:
じゃあ、いいじゃないですか。3人でね、ギターもガンガンに入った、例えば古いちょっとディスコスタイルとかね、やったみたりしたらね。そういうソウルの、だから、スライ・ストーンとか知ってます? 

松本:
ええ、知ってます。好きです。

小室:
ああいう感じとかね。まあ、ドラムありのね。いいと思いますけどね。

松本:
アバとか好きですしね。

小室:
アバ? なるほどね。

松本:
アバってでも、変わってますよね? 

小室:
いや、そこにくっ付けるほうが変わってると思いますね。そのスライ・ストーンとアバをひっ付けるのは。

松本:
でも僕、スライ・ストーンが好きで、田原俊彦も好きみたいなね、柔軟性が必要やと思う。

小室:
なるほどね。それは柔らかいですよ、すごいね。

松本:
ええ、アバはけっこういいんじゃないですか? 

小室:
ああ、でもそう、『ダンシング・クィーン』みたいの、やったらいいじゃないですか。

松本:
僕でも、アバ感じました、あの、trfのあの曲は。あれ、ディスコでしょ? 

小室:
そうです、そうですね。

松本:
あれ、アバ感じましたよ。いや、もちろん誉めてるんですよ。僕、アバで育ったんですから、ほんまに。アバのエア・チェックから僕の音楽人生始まりましたからね。

小室:
やっぱ世代がね、若いと思うね、本当に。

松本:
そうですか? 

小室:
うん。見た目はそんなにでも、変わらない感じかもしれないですけどね、やっぱりそこらへんでは感じますね、違いを。

松本:
あ、そうなんですか。

小室:
なるほどね。

サンコン:
「なるほど」って納得されても。

小室:
けっこうびっくりしますよ、そのへんは。

松本:
いやいや、柔軟に。

小室:
じゃあちょっと、そういうディスコスタイルのをね、やってみて欲しいですね。

松本:
やりたいですね。

小室:
まあ、じゃあですね、メインゲストじゃないんで、ここは。けっこうね、ギューッと絞られちゃうんですけどね。

松本:
いや、もう、メチャメチャ削ってください。

小室:
僕、削る気はないですよ。僕もせっかく一生懸命喋ってるんで。削れて嬉しいわけじゃないんですよ。

松本:
いや、僕はもう、今日ここで小室さんにお会いできたことが、僕の人生のまた一つの弾みになると。

小室:
なんか一つのきっかけで、頑張って欲しいですね。

松本:
はい。

小室:
なんか、審査員みたいだね、今日は。思いません? なんか。

松本:
いや、大丈夫ですよ。ぜんぜんそんなことないですよ、ええ。

小室:
じゃあまあ、また頑張って欲しいと思いますけど。

松本:
どうもありがとうございます。

小室:
3年の潜伏期間を経て。

松本:
ええ、ようやく。

小室:
浮上したということで。

松本:
そうです。

小室:
浮上しつつ、頑張ってください。

一同:
どうもありがとうございました。

小室:
どうもありがとう。


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