木村拓哉さん 最終回インタビュー/久利生公平役

『HERO』すべての撮影を終えられて、いかがですか?
「いつも参加させていただいている作品では、最後の撮影日には“これで最後だな”とか“このカットで終わっちゃうんだな”という、ラストへの“秒読み”のようなメンタリティーになります。でも、不思議と今回の『HERO』では、その“秒読み”感覚には全くなりませんでした。気がついたら、収録が終わっていた…という感じです」
早速ですが、最終回の見どころは?
「見どころ…では、ないかもしれませんが、法廷シーンがあります。今回の法廷シーンは、裁判員制度が始まってから『HERO』では初めて描かれる、過去のシリーズにはなかったものです。スタッフの方たちとは“いつかやろうね”と話をしていたんですけど、まさか最後に来るとは思っていませんでした。裁判は何日かに渡って審議されるので、検事たちが交代で登場するのかな? と、思って台本を読んだら久利生だけで(笑)。でも、城西支部のメンバーがずっと傍聴席にいてくれたので、収録は心強かったです」
最後はやはり、城西支部のメンバーがひとつに?
「城西支部のメンバーは、もともとひとつではあったんだと思います。だけど、久利生が戻って来て、メンバーとの日々を重ねることで、ポテンシャルがより深くなったんじゃないでしょうか。そこには、川尻部長(松重豊)の存在も大きくて、部下たちが“この人がまとめているなら大丈夫”という安心感もあると思います。城西支部メンバーの結束力は、後半に向けてどんどん膨らんでいきました。特に、最終回では部長の決断がなければ、検察の冤罪かもしれないという事件に踏み込むのは困難だと思います」
そんな城西支部の収録で、今までに“アツい”と感じられたことは?
「まずは、フリースペースですね。とても広いスペースなので、メンバーの方向も一見散漫になりそうなんですが、ひとつの事柄に団結して向き合った時に、高まる熱量が気持ち良かったです。あとは、それぞれの検事室という空間も、それぞれにアツかったと思います。その中でも、久利生の部屋は狭いので…。あそこは、もともと納戸だったんです。それを取り調べ室として久利生に使わせたという設定。だから、他の検事たちの部屋より、すごく狭いんです。ただでさえ、熱がこもりそうな部屋に久利生のような暑苦しい検事ですからね。文字通りに熱かったです(笑)」
大変だった収録はありますか?
「収録では、たくさん食べるシーンがあるんです。それが大変でした。小日向(文世)さんなんか、マジで怒っていましたよ(笑)。本当に食べました。収録では、同じシーンを別の角度で何回も撮ります。しかも『HERO』は、別の角度でも最初から撮影するので、必然的に食べる量も多くなるんです。遠藤(八嶋智人)が捕まった6話の収録は、すごかった。放送では、ピザの時はひとり1ピース食べたようになっていますけど、軽くホールで食べていました(笑)。別の撮影では、スイカもたくさん食べたなぁ…。そういう収録が、昼休憩とか夜休憩明けにあるんですよ。だから、余計に大変になっちゃって…。僕もペース配分を考えればいいんですけど“食べるシーン”って、実際に食べてみないとわからないんです。また、久利生というキャラクターは、豪快に食べた方が似合うと思っているので、それを繰り返しちゃって、ヤバいことになりました(笑)」
久利生と麻木千佳(北川景子)の関係性を、どう思われましたか?
「あんなに容姿端麗な事務官がついてくれているのに、久利生は女性として見ていなかったので、僕は“こいつ、何考えているんだ?”と思いました(笑)。次々にいただく台本を読んでも、久利生が麻木を女性として感じるようなシーンが一向に出て来ないんです。恐らく、久利生は麻木を仲間として、仕事のパートナーとして大事にしているとは思うんですけど、客観的にはやっぱり“こいつ、何考えているんだ?”です(笑)」
最終回に向けて、視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
「どこを見て欲しい…というのはないです。もう、監督の方々が毎話、丹念に作り上げてくださっているので、隅から隅までを楽しんで、あますことなくご覧いただきたいです。最終回も、その気持ちは変わりません」
最後に、木村さんにとって『HERO』という作品は?
「“大好物”かもしれませんね。素敵なキャストが集まって、スタッフもベテランの方々ばかり。という状況の中、“このメンバーで、何でこんなコントを撮っているんだろう”と、思うぐらい楽しいこともありますし(笑)、時にシリアスで毛穴が全開するぐらい興奮する演技を間近で見ることも出来ます。みんながみんな…お互いを尊敬し合える方たちなんです。キャストについては、演じているキャタクターが役者同士の関係性を深めてくれている…つまり、作品自体が僕らを良い方向に誘導してくれる。性別、年齢関係なく言いたいことを言い合える…他のドラマではあまりない、とても不思議で居心地の良い、大好きな場所ですね」

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