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FACTORY #0198 POLYSICS - Response
アーティストやライブに関して,MCの方,制作陣,そしてみなさんからのレスポンスを記録してます.
Interview after LIVE 2011.03.26
- 谷中:
- 4人体制から3人体制になって大きく変化した部分はありますか?
- ハヤシ:
- まずこの3人の人間関係のバランス.そこが3人になってどうやろうかというところがね,一番手こずったところですかね.前はすごく4人が個性的で成り立っていた部分があるんですけど.やっぱ一人減るとね,やっぱただのきれいな正三角形になるわけじゃないというかね.
- 谷中:
- それぞれやる部分が変わってくるわけですよね.同じ曲でもね.
- ハヤシ:
- アレンジはイチから変えましたね.で,3人に合うシーケンスをまた作り替えたりとか.今日やった曲も4人時代の曲とかもあったんですがイチからやっぱ作り直しましたね.
- 谷中:
- 普段,どうやって曲を作っているんですか?
- ハヤシ:
- 最近ね,流行っているのは,まっ更な状態で3人で曲を作るんですよ.
- フミ:
- ノーアイデアでスタジオに入って.
- ハヤシ:
- で,どんどんセッションしているうちになんとなく曲の大まかな流れが出来たときに初めて僕が打ち込みしだすんですよ.で,その打ち込みしたのをまたこう合わせて,また練るっていう.それをまた編集して曲にしていくっていう.なんか最近流行っていますね.それだとなんか何が生まれるかわからないっていう,自分たちでもなんかワクワクしながら曲が作れるっていう.
- 谷中:
- すぐまとまりますか?
- フミ:
- いや(笑)
- ハヤシ:
- まとまんないと,まとまらなくて...
- フミ:
- お蔵入りになるっていう.
- ハヤシ:
- それをまた何年かして開けて使ってみると以外に使えるネタに.
- 谷中:
- ああ,なるほどね.そのバンドとしての財産になりますね.
- ハヤシ:
- そうそう.
- 谷中:
- で,(3人編成で)初のフルアルバムが『Oh! No! It's Heavy Polysics!!!』
- ハヤシ:
- まあなんか14年やってるんですけど.いや本当さっき言ったように新体制になってフレッシュな気持ちで制作できているんですよね.なんか本当にファーストアルバムを作っちゃったな,みたいな感じなんですよね,気分は.
- 谷中:
- 本当にそういう感じなんですよね.
- ハヤシ:
- 勿論,今までのことはあって.
- 谷中:
- 今までの部分で大事にしている部分っていうのを口で説明できます?
- ハヤシ:
- 自分たちにとってやりたいことはぶれないということで,好きな音は.
- 谷中:
- ぶれなさそうですね.
- ハヤシ:
- そこはもう自信を持って言えるというか.
- 谷中:
- で,アメリカからエンジニアさんを迎えて.
- ハヤシ:
- そうです.アレックス・ニューポートっていうんですけど.2003年の時にも彼と一回レコーディングをしているんですよ.それは僕らがアメリカに行ってサンフランシスコで録ったんですけど.一回もう一度ね,彼とイチから録ると,またいいものができるんじゃないかなぁと思って.それでもう提案して「是非,録りたい」って言って.で,「分かった」って言ってくれて,クリスマスも正月も日本で過ごしてもらうことになっちゃった.
- 谷中:
- へぇー.
- ハヤシ:
- それでもよかったですね,やって.うん.一音一音すごい妥協せずに録ったんです.本当,キックの音にしろ.でも一番時間がかかったのは,この"Oh! No!"っていうタイトルがあるじゃないですか.「Much Love Oh! No!」って曲でヤノが「オーノー」って言うところがあるんですけど,そこの「ノー」っていう発音に三日掛けた.
- ヤノ:
- 三日掛けました.
- 谷中:
- ええ〜三日間「オーノー」?
- ヤノ:
- これ,多分2,3分で終わるだろうと思って臨んだら,そんなこと全然なくて.
- フミ:
- 足掛け三日.
- ヤノ:
- 「ダメだ」って.パソコンにアレックスが言ってくれた「Oh! No!」を取り込んで,ずっと聴きながらスタジオの隅っこで「オーノー.オーノー」ってずっと練習していたんですよ.
- 谷中:
- 厳しい方ですね.エンジニアさんね.
- ハヤシ:
- それが結構今回のアルバムの象徴している出来事だったですね.一言一言,それすらも妥協しない.もともとアルバムのタイトルは『Heavy Polysics』だけだったんですけど,これは「Oh! No!」を付けたいなと思って.
- 谷中:
- 付けなきゃなんないですね.それは.
- ハヤシ:
- それでこういうタイトルになって.
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