FACTORY #0164 ゆらゆら帝国 - Response

アーティストやライブに関して，MCの方，制作陣，そしてみなさんからのレスポンスを記録してます．

Interview after LIVE 2007.09.29

井手：

『空洞です』っていう新しいアルバム，今日も曲をやってくれてましたけれど．これはどんなアルバムに仕上がっているんですか？

坂本：

えっと〜，なんかこう，聴いてるとどんどんテンションが下がっていくような．あんま盛り上がらないというか．

井手：

（笑）いやね，盛り上がらないというか，俺，今日もウワーって思っていたんですけど．ま，今日，やってくれた曲もタイトル見れば一目瞭然なんですけど，どれもね，なんつーんだろな．

由美：

分かりますよ．

井手：

分かるでしょ．ま，一曲目は「美しい」で始まりましたけれど，他の曲のタイトル．ま，陽か陰かって言ったら，明らかに陰でしょ．

由美：

「あえて抵抗しない」とか．でも，これ特徴的なタイトルですよね．タイトルというよりも何かこう，言っている感じ，みたいな．

井手：

”できない”とか．そのすごい陰な方向に行くのってどうしてなんですかね？

坂本：

あの，そんな陰でもないんですけど．あの，なんて言うんですかね，どんどん力が抜けていくような，そういう感じを目指しまして．

井手：

それは１９年前に始めたときからずっと，その，ポリシーというか．

坂本：

昔はもうちょっと元気あったんですけど．段々こんな感じですね．

井手：

そうさせるのはいったい何なんですかね？

坂本：

ん〜，まあ，もともとそんな感じなんでしょうね．

由美：

歌詞で，こう結構，言葉を繰り返したりするのは意図的にというか，こんな感じに，なんて言ったらいいんでしょう．それ，すごい特徴的じゃないですか．すごい耳に残る，くるくるループするんで．

井手：

どういう風に歌詞を作っているんですか？

坂本：

歌詞はもうずっとこう頭を抱えて，作ってますね．

井手：

そんな感じしますよね，本当に．こう悩みをそのまま書き連ねる．

由美：

結構時間掛かるんですか？

坂本：

掛かりますね．

井手：

どっち先なんでしょうね？曲と詞．

坂本：

曲です．

井手：

サウンド出来てから音をはめていく．

坂本：

そうです．

井手：

どんな状態で歌詞を書いているんですか．

坂本：

ん〜と，まぁ，歩いていたり，車に乗っていたり，まあ普通の時に閃いたら憶えておくという．

井手：

なら普段からすごいハッピーなことよりも，どっちかといったら内面の悩みとか，そういうことをよく考えているんですかね？

坂本：

いや，別に，これも悩みはあまり入っていないんですけども．あの〜，そんな明るくはないんですけど，ま，暗くもないかなと思っているんですけど．

井手：

あの，「まだ生きている」とか．

由美：

前向きじゃん．

井手：

まあ，そうだけど．前向きだけど”生きてるぞ！”っていうテンションでもないでしょ．

由美：

歌詞って，そこで書かないと忘れないですか．なにか私とか，寝る前に”ああ，こうこうこうだ．あした，絶対に憶えていよう”と思ったら，朝起きたらさっぱり全部忘れていることがよくあるんですよ．

坂本：

ああ，そうですね．忘れた忘れたでしょうがないかなと．