CS0039 index MAD3 LIVE MAD3 INTERVIEW MAD3 PROFILE MAD3 RESPONSE Information AUDIENCE
Factory.logoEXIT to TOP
Live
Interview
Profile
Response

FACTORY721 #0039 : MAD3 Interview

発言は注釈の無いかぎり Eddie

影響


MAD3 interview ロックに一回目覚めたら,一生ティーンエイジャーだよ.世の中を変えることが出来るのもティーンエイジャーしかいないから.
オレ,地元にロッカーのおじさんが多くて,それになんて言うのかな,洗脳されたっていうか.ヒッピー崩れのヤツらとか,東京ロッカーズの,元ミラーズのメンバーとか,ね.そういう人たちがちょうど貸しレコード屋にいたのよ.で,オレタチのたまり場でさ,そこで死ぬほど聴かされてさ.あいつらのおかげで洗脳されて,ロックンローラーに仕立て上げられたよね.
[Kyo:]悪い影響受けたね.
「おまえはギターやれ!絶対ロックンローラーになるんだ」って.そういう洗脳されて信じてきたから.

ヒーロー


MAD3 interview ウルトラマンは?あれ?いない?あれ,そこ,そう,上,上.そうそうこれを忘れちゃダメだ.
いま,こうやってロックンローラーになって,ロックスターにあこがれてがんばってるわけだけど.それもこれも全部こいつ(ウルトラマンのフィギャアを見せる)のせいなの.
一番はじめに出会った,なんていうのかな,心に衝撃を受けたのはこういうヒーローでさ,それが多分トラウマになってて.で,いまこうしてロックンローラーとして生きてて,それっていうのは無意識的にこう,ヒーローたちになりたいっていう気持ちがいつまでも心の中にあって.
オレはもしかしてライブで,シド・ビシャスごっことか,ドニー・サンダースごっことかさ,ブライアン・ジョーンズごっことかしてんじゃないのかな.
ロックンロールに出会って,永遠に自分のことをティーンエイジャーだと思っているとさ,なんか,おれももしかしたらそういうギターバージョンコードに罹っているのかもしれない.だから,こうやっておもちゃに囲まれていると安心する.

むかつく


やっぱムカツクじゃん,生きてて.そういうフラストレーションは常に持ってて.全ての人はストレスとかそういう欲求不満の中で生きているわけでさ.でも,おれたちのライブに来てそれを発散させて暴れ回るのはすごい健全なことだと思うし.70年代のCBGB(注)で起こっていたことが東京で起こったんじゃないの.
注)70年代後半全世界のルードボーイ達が憧れたパンクの老舗ライブハウス、当時のパンクバンドにとってCBGBに出演することは果てしなく名誉なことだった。パンクの歴史を語る上で欠かすことのできない重要なファクターとしてこの名前は君臨し続ける.

ホットロッド


MAD3 interview これ(運転しているクルマ)は1930年代のフォードのモデルAっていうんだけど,かなり気に入ってます.
50年代にロックンロールって出来たわけでさ,そのときに若者たちは,まあ不良なんだけどさ,バイクに乗ることと,ロックンロールと,もうひとつがこのホットロッド=カスタムカーに乗ることだった.
おれはロックンローラーとしてそれを全部手に入れようと思ってさ.で,こういう車に乗っているわけだけれど.ま,ここまで一応極めたんで,次はUFOに乗ろうと思ってるんだけどさ,どうやったら手にはいるんだろうね.

ライフワーク


MAD3 interview ガキどもに影響を与えていくことはすごい大切なことだと思うけれど,カタチを真似して貰うのは全然ありがたくなくて,オレの持ってるロックンロールに対する思想とか,そういうオレの音楽に対する手法とか,そういうところを学んでくれたらいいなと思って.オレと同じような格好して,同じようなバンドやっても何の意味もなくて.もし,自分がオレが憧れたロックスターたちにすごく近づけていけたとしたら,真似されてもいいけど.
いまはまだ試行錯誤で,過去のロックの偉人たちを追いかけている立場だから,いまのオレたちを真似すると……,いまのオレたちはすごいデフォルメしてるんだよ.50年代からいままでのロックンロールのわざとらしい部分とか,そういうのをすごくデフォルメして分かりやすく,単純にして.あのラモーンズがやった「ワン・ツー・スリー・フォー」やスリーコードやるとか,ああいう世界をさらに追求しているわけで,それがロックンロールなんだって,ルーツを聴かないで真似されちゃうと怖いなっていうのがあるけど.
若いパンクの連中と話していると,みんなパンクしか聴かなくて,パンクのルーツのことを知らないんだよ.そういうのははっきり言って上っ面だけのものだから.そういうのを何とかして,そのルーツの音楽まで聴かせられたらなって.自分たちがそのロックンロールっていうものを知るきっかけになれば.だからオレたちの後の世代にロックンロールの精神とか伝統っていうものを残していくのが,多分,ライフワークっていうか人生の意味なんだって.そん中で自分のバンドもがんばっていく.

ガレージ


世界中のガレージシーンってさ,もうオタクの世界だからさ.もう音楽一回り全部聴いてきて,もうなんつーの,レコードコレクターみたいなヤツとか,楽器オタクとかさ,そういうヤツばっかでさ.なんか現役の第一線のロックスターっていうのはいないしさ.
オレはガレージシーンに何の期待もしてないけどね.懐古趣味的な感覚じゃなくて,いろんな意味でそのルーツを吸収して,また新しいスタイルを作ればいい.それがみんなが繰り返してきたことだから.

あやしさ


MAD3 interview 音楽番組とかMTVとか観て,「いい」って思うのはやっぱテクノなんだよね.なんて言うのかな,そういう闇の部分っていうかさ,メロコアとかってもうスポーツの感覚でもう健康的なわけよ.ああいう感覚じゃなくって,ロックンロールの祭りってもっとあやしくてアンダーグラウンドで,大人たちがいやがるようなものじゃなくちゃいけないんだよ.で,テクノっていうのはそういう怪しい部分をまだ持ってるから.
だから,おれ,テクノのことも十分ロックンロールだと思っているし.そういう,例えば,いま60's風のことをやってるヤツが70'sパンクの影響を受けてやってるヤツとか,そういうヤツらこそロックをダメにしているオールディーズ野郎だと思っているんだけど.そういうのに比べたらオレはテクノの方がよっぽど好きなんだけどさ.

メッセージ


MAD3 interview ロックンロールのポリティカルな部分っていうのは俺は好きじゃなくて.言葉なんかじゃ伝わらないと思うんだよね.人の気持ちを変えたり,まあ言葉の芸術っていうのもあるけどさ.でも,ロックンロールっていうのはさ,歌詞っていうのはフレーズであって,その繰り返しで,そのもっと奥にある隠れてる音楽の根底にある非日常性っていうか,それこそがメッセージなんだ.上っ面の歌詞ってさ,何か人々を啓蒙するようなやつが嫌いなんだ.
最終的にはロック・オペラがやりたくて.アルバムを一枚聴いたら映画を一本見終わったのと同じ感覚で音楽作っていきたい.インストで物語を作っちゃおうかなって.

最高の芸術


はじめは漫画家になりたかった.漫画が好きでさ,その次にロックンロールが好きになって,ロックンローラーになるか漫画家になるかすごい悩んだよね.でも,自分に出来ることはロックンロールだってある日思って.ロックンローラーは現代の小説家っていうか,やはり詩人であり,オレにとって最高の芸術だからさ.さからギターを選んで良かったと思ってるよ.

ギター


MAD3 interview いつもオレ,ギター持っててさ.もうトイレ行くときだってギター持っていって.寝る時も,っていうか夜なんかギター弾きながら寝てさ.ギター手放さずにずっと弾いていたんだけど,でもなんか,「うまくなってもしょうがないな」ってある日気がついて.ある程度弾けて自分のやりたいことが表現できればそれで十分だなって思って.それからもう練習するのイヤになっちゃって.
んー,なんつうか,ブルース,まあルーツミュージックだけどさ,ブルース周りやりたくなってさ.高校んときぐらいはもうブルースばかり聴いてて.ブルースマンたちは「練習」っていうんじゃなくてさ,世の中の憂いっていうか,その「ブルー」な部分をさ魂込めて表現するわけでさ.あの歌唱法とか,ギター奏法っていうのは,やっぱあれはすごく自然発生的なもので,やっぱりロックンロールもそうあるべきだなと思っているから.
自分でうまいと思ったことはないけど,頭の感覚を全て手先に持ってきているから,計算して「次どうやってやろう」とかまったく考えないで自然に出てくるフレーズを弾いてるから.
このページに掲載されている写真はすべて著作権管理ソフトで保護され、掲載期限を過ぎたものについては削除されます。無断で転載、加工などを行うと、著作権に基づく処罰の対象になる場合もあります。なお、『フジテレビホームページをご利用される方へ』もご覧下さい。
(C) Fujitelevision Network, Inc. All right reserved.