一千兆円の身代金

10月17日(日)よる9時

コメント

  • 平岡ナオト役 香取慎吾さん
  • 篠田真由役 本田望結さん
  • 原作者 八木圭一さん
  • プロデューサー 栗原美和子さん

平岡ナオト役 香取慎吾さん

今回、ナオト役について香取さんが惹かれたところはどういったところでしたか。

番組プロデューサーがこれを!とおっしゃるのでそれはまちがいないだろう、と思いました。それが一番(このドラマを)やってみたいと思ったところでしょうか。
(同じスタッフの皆さんから)これまでも自分の中ですごく大切な仕事として、大変でもあったけれどクリアさせていただき自分が大きくなれるお仕事をいただいてきたので。やはりやってみたところ簡単なものではなかったです。

難しかったところはどういったところでしょうか?

(ナオトは)感情を出しているようで出していないところがあったり。
今回は、ふつふつとした思いをずっと抱えながら誘拐犯と言ってはいるけれどどうして誘拐するのかってところが観る人にわかったりわからなかったりするだろうな、ということを考えながら過ごす時間が多い現場でした。

今回のドラマ収録で味わった楽しさは?

あまり見たことのない“僕”がいるところです。ただ、おもしろかったのはあまりみたことのない僕だなと思ったけれど、やったことはあるな、と思いました。でもそれはずいぶん若い頃で。「沙粧妙子」とか「甦る金狼」のことなどを思い出して。最初の撮影の日など、自分でやりながら新鮮と思いながらも、「なんかこの感じ知ってる」と思ったら10代後半でやっていたんだな、と思いました。

今回の役割についてミステリアスな慎吾さんを見せたいとプロデューサーは言っていましたが、ミステリアスな役というのは、普段と求められるところが違いますか。

うれしいですね。うれしいですけど難しさもありますね。
元気な役や明るく元気、という役は人の心をわしづかみにするようなとびぬけた元気が必要でそれはそれで大変です。が、ミステリアスもどこかその静けさの中に“こいつ何考えているんだろう”といった“静けさのなかの魅力”があったりする。自分で言うのもなんですが、今の自分の年齢になってこそこの役をできているのかなという気がしました。

プロデューサーからはやせてほしいという依頼があったということですが。

ちょうど舞台の「burst」を(番組スタッフが)見に来てくださって楽屋で会ったら「そのままで!」と言ってくれましたね(笑)

黙っていても魅力的な役、ということで心がけた点はどういったところでしょうか?

少し格好つけてお芝居してしまいそうな瞬間、逆に『あまり普段見せてないけど普段のおまえでいいんだよ、やりすぎちゃいけないよ』と。表情や動きなど、普段通りでいいんだと思って演じました。
テレビのテンションとも違う、取材でインタビューを受ける時のようなテンションでやればいいんだ、と思いました。そうですね、自分の中にいろいろな自分がいますね。

以前の香取慎吾さんが感じていた難しさというのはどういったことだったのでしょう 。

落ち着いた男のしゃべり方というのは以前の僕は持っていなかったんじゃないかと思います。だから格好つけよう、格好つけよう、どうにか落ち着かなきゃということで大変だったのではないかと思います。
当時、そういう役をやらせていただいたことは、今もとてもすごく残っていて、『沙粧妙子』などは、お芝居を演じるということをやらせていただく中では原点とも言えるくらいです。こんなふうにやっていいんだ、お芝居って楽しいのかもしれないと思った作品でしたから。シリアスな役が今の僕を作ってくれている、という部分もあるかもしれませんね。

本田望結さんの印象、共演されたご感想を伺わせてください。

びっくりしました。一言で“天才子役”なんて言ってはいけない。すてきな女優さんでした。涙を流すシーンですごくびっくりしたのが、二、三歩の距離のところから抱きしめて涙するというシーン。
涙するのはもちろんなのですが、僕の体に彼女の体が接触した時の彼女の心拍がとんでもない速さなんですよ。本番、という声がかかるまでは涙も出てないのに、体に触れた瞬間、涙腺だけのコントロールだけでなく、心拍もあげてるんだ、て。あんなことはお芝居で感じた事ないです。アスリートみたいな感じです。走る直前に心拍をあげて興奮状態に持っていく。心拍までコントロールしていました。
ここまでやってきてぼくは手に入れた力だと思うんですけど、スタッフみなさんがやりとりしているのを見ながら、(スタッフは)僕にこれを言いたいんだな、というのを察知する。その察知する能力をもう彼女は持っていました。

今回の作品はセンセーショナルな事件。今の日本で気になることは?

どうにかできることじゃないですけれど、こどもたちのSNS事情ですか。気になりますよね。僕らの子どもの頃はまったくなかったので。
どんどん便利になっていき、大人には便利なことが子どもには違う影響も与えているようで。

今回のドラマ収録を終えてどのような思いをいだきましたか。

方向がどういう方向であれ、実際に動いていてみるとか言葉を発してみるとそれによって自分自身のことも動かすし、周りの人のことも動かすことができる。
僕ももっとこうしてみたい、まだまだ言えてないことがあるけれどそれを自分の中だけで消化できないでいるよりは言葉にしてみることによって周りの誰かがそれをつないでくれる。「自分の言葉だけではない」としてくれるのかなと感じました。

ぜひここを見ておいてほしいというところはどこでしょうか。

見始めてくれたら最後を見ていただきたいと思います。誘拐犯である僕と人質である(本田)望結ちゃんからひとときも目を離さないでいてくれたら。もう1回見直していただけたらいいかもしれませんね。そうするといろいろなことがわかります。
オンエアで見ていただき、もう1度見直したら、『ああ!』というところがいっぱいあるかもしれません、いや、ありますね。

視聴者の方ヘのメッセージをお願いします。

彼がどうして誘拐したのか、どういうお話になるのか注目しながら見ていただきたいです。誘拐犯である彼の言葉を聞いて視聴者の方が何を感じるのか僕はとても楽しみです。
彼(のメッセージ)から僕が受けとったのは「声をあげろ」ということ。「言葉を発してみる」ということを彼から教わったように感じます。皆さんはどう感じるでしょうか。じっくり最後までこのドラマを見つめてほしいと思います。

篠田真由役 本田望結さん

ドラマを終えた感想を教えて下さい。

はじめは不安もいっぱいありましたけれど本田望結にしかできない真由を演じようと思いました。悲しい子どもだけどがんばる強い子になろうと思います。

思い出に残っているシーンはどこでしょうか。

私だったらできないけれど、真由だからこそ強い気持ちを持ってできることだったと思います。私には無理です。

どういうところを気をつけて演じようと思いましたか。

悲しい子どもなのですが、その中には強い気持ちもあり、その強い気持ちを込めて演じました。

ナオトとのシーンで心に残っていることはどんなことでしょう。

(二日間の収録の間に)ナオトとの初めてのシーンや最後のシーンも全部あって気持ちをつくっていけるかなという不安もありましたが、いろいろな真由ちゃん、それはうれしい真由、かなしい真由、がんばろうと思う真由、いろいろな真由を一つ一つのセリフを、いろいろ考えながら演じました。
難しいこともいっぱいあるけれど私にしかできない真由ちゃんを演じたいと思いました。

香取さんについての感想をおしえていただけますか。

香取さんとは初めて会ったときに握手をして何か一つ気持ちがそこで生まれた気がしました。

いよいよクランクアップしましたが今の気持ちをおしえてください。

あっという間で気がつけば今日、最後を迎えていました。最初はドキドキしていましたけれどあっという間で早いなと思います。今回のドラマをを通して少しでも勉強できたと思います。難しいこともいろいろありましたがその中でがんばることができたと思います。

演じるということは美結さんにとってどんなことですか。

同じ役にならないということです。
同じ役にならないということは、悲しい役にもたとえば、お母さんがなくなって悲しいということもあれば、自分は何してるんだろうという悲しさもあったりいろいろだと思います。今回もその悲しさの中の悲しさをしっかり演じたいと思って台本を読んで一つ一つのセリフを言いました。

番組を見る方へのメッセージをお願いします。

今の日本では、怖いこともあるし、うれしいこともあります。強い気持ちを持ってナオトさんもある決断をするところなどいろいろなことがあります。
優しさや悔しさなどいろいろな気持ちがあるので、その「気持ち」を見てください。

原作者 八木圭一さん

香取さんの主演で、栗原さんがプロデュースされたドラマ『ドク』や『人にやさしく』は、僕の学生時代の記憶に刻まれている特別な作品です。これまで香取さんが演じられてきた様々な役柄に思いを馳せ、今回、ナオトを演じる香取さんを想像することはとても不思議で幸せな体験でした。
僕はミステリー初挑戦の本作にて、運が先行する形でデビューした駆け出し作家です。国の財政や世代間格差などへの問題意識と、思いつきのアイディアで突っ走ったこともあり、原作では反省点も多いのですが…。シナリオを見せていただくと、自分が懸念していた箇所がすべて払拭された上質のエンタメ作品に生まれ変わっていて、素晴らしい製作チームのみなさんにも恵まれたことを実感しました。
撮影現場にお邪魔して1シーンだけ見学させていただいたのですが、早く全部みたい!僕自身が誰よりも放送を楽しみにしています。

プロデューサー 栗原美和子さん

今の香取慎吾さんにしか出来ないドラマを作ることが出来ました。 原作を読んだ時に、「香取慎吾さんが演じたら、きっと面白い!」そう閃き、その閃きをそのまま実現出来たことを嬉しく思っています。
痛快で奇抜な役どころを演じても素晴らしい香取さんですが、私の中では、クールでミステリアスな香取さんが大好きで、今回はその魅力をたっぷり楽しんでいただける、“誘拐犯”という役どころです。ミステリアスな彼の、本当の胸の内が分かるシーンでは、切なくて色っぽい香取さんが炸裂しています。
また、誘拐される本田望結さんも素晴らしい演技です。2人の本気のぶつかり合いは見応えがあります。
ミステリードラマではありますが、ヒューマンドラマです。人が人らしく生きていくことがテーマになっています。世代間格差を中心に今の日本の社会問題を描いている作品です。そんな難しいけれど大事な問題を、日本のトップアイドルSMAPの香取慎吾さんが演じることにより、普段ニュースを見ないような人たちや政治に興味のないような人たちが、こうしたことに興味を持つようになってくれたらうれしいと思います。